ボードゥアン国王競技場で行われた、ベルギー対イタリアの国際親善試合。

「ヘイゼルの悲劇」から今年で30周年ということで、試合は一時ストップし選手たちも犠牲者に向けて追悼するという素晴らしい光景があった

ベルギーは今月、イタリアとスペインという二つの強豪国と対戦予定であった。しかし、先日パリで起きたテロ事件の影響を受け、ベルギーサッカー連盟は18日に予定されていたスペイン戦の中止を発表。この結果、ベルギーの今月のテストマッチはこのイタリア戦で終了となった。

さて、そんなこのイタリア戦では開始早々に失点を喫するものの、そこから3点を奪いベルギーが3-1で勝利している。

ゴールスコアラーはヤン・ヴェルトンゲン、ケヴィン・デ・ブライネ、ミッチー・バツフアイー。なかでもこれが代表通算2得点目となったバツフアイーのゴールは、そのお膳立てがスーパーであった。

2-1で迎えた82分、先発出場していたヤニック・フェレイラ・カラスコがペナルティエリア付近でボールを拾うと、ここからドリブルをスタート。

軽やかなドリブルでロベルト・ソリアーノをかわすと、ユヴェントスの中心選手でもあるクラウディオ・マルキージオとカバーに回ったソリアーノをターンで置き去りに。

フェレイラ・カラスコのドリブルはアントニオ・カンドレーヴァやジョルジョ・キエッリーニも惑しており、ここからこの両選手の間にパスを通し、バツフアイーへアシストを供給したのだった。

モナコに在籍していた昨シーズン、CLのアーセナル戦で得点し注目を集めたフェレイラ・カラスコ。今季からはアトレティコ・マドリーに移籍しており、なかなか出場機会が恵まれない中でも2ゴールをあげている。

ゴールはバツフアイーのものだが、これはほぼフェレイラ・カラスコのゴールと言っていいだろう。エデン・アザールが不調に苦しむ中、マルク・ウィルモッツ監督にしっかりとアピールすることに成功した。

この試合で生まれた他のゴールをチェックしておこう。

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