こちらは、国歌斉唱のリハーサル時のものと思われる写真。

ドイツ対オランダの親善試合ということで両国の国旗が掲げられているわけだが、センターサークルにはトリコロールカラーのフラッグも用意されている。

先日のテロ事件が起きたのは、フランス対ドイツの試合中だった。

爆発はスタッド・ドゥ・フランスの外側で発生したが、後の報道によれば犯人たちはスタジアム内部での犯行を計画していたという。身の毛もよだつ話である。

この事件はドイツ代表チームにも大きな影響を与え、チームは試合後、試合会場のスタッド・ドゥ・フランスで一夜を明かしたという。

おそらくドイツ側には当事者としての意識があり、オランダとの試合ながらフランスに対して強い連帯を示したいという気持ちがあったはずだ。

より引いたアングルから見ると、スタジアムの屋根からはFIFAやUEFAのフラッグとともにフランスの国旗も吊るされている。

また、国歌斉唱の際にサポーターたちは、フランスの国旗カラーのコレオグラフィーを彩る予定であったようだ。

サポーターや運営者側もフランスに寄り添う気持ちは変わらなかった。

【次ページ】巨大なあの“追悼アート”も観客席に…