怪我人が多いことで注目されているベルギー代表DF陣だが、数年前までストライカーとして“イケイケ”だった選手がいる。
それは、現在レギュラーの右サイドバックとしてEURO2016で評価をあげているトマ・ムニエだ。彼は元々はFW登録の選手であり、2011-12シーズンまではストライカーとしてプレーしていた。
当時の弊社のメモを見ると、
190cmの長身選手でポストワーカー型ではなく、積極的なランニングでスペースを作ったり、周囲とのパス交換で敵陣を崩す。その一方で、するするっとPA内に侵入する動きが得意。
と記載がある。2012-13シーズンより右サイドバックへプレー位置を移し、今の評価を得たのだ。
彼をコンバートしたのはフアン・カルロス・ガリード監督だ。クラブ・ブルッヘの攻撃的なサッカーの中で1つの大きな力になり、A代表へピックアップされるようになった。
ムニエは、コンバートについて以下のように語っている。
トマ・ムニエ
(ベルギー代表DF)
「ゴールをしたり、決定的な仕事をすることより爽快なことはないです」
「ガリード監督にお礼を言うべきかはわかりません。しかし、もしコンバートを拒否していたら代表チームにもEURO2016にもいなかったでしょうね」
この夏にはパリ・サンジェルマンへ移籍するのではないか?ともいわれている同選手だが、マルク・ウィルモッツ監督は以下のように語る。
マルク・ウィルモッツ
(ベルギー代表監督)
「ノーサプライズ」
「パリ・サンジェルマンは盲目ではない。良いスカウト部門を持っている」
とその移籍を歓迎している。
ちなみに、ムニエ、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。いくつかのキーワードに沿って紹介していこう。