1ヶ月間にわたって開催されていたEURO2016が幕を閉じた。
出場国が24チームに拡大したことでレベルの低下を心配する声もあったが、ウェールズやアイスランドといった小国の旋風に世界中が沸き、EUROに新たな楽しみが加わった。決勝戦のドラマチックな結末も含め、大成功だったと言えるのではないだろうか。
Salut à tous, supporters portugais, non vous ne rêvez pas!#EURO2016 #POR pic.twitter.com/zxc8v7Hl1V
— UEFA EURO 2016 (@EURO2016) 2016年7月11日
幸運なことに、私はそんなEURO2016を現場で味わう機会に恵まれた。
フランスで数試合を観戦し、欧州各国のサポーターと交流。世界屈指の規模を誇る国際大会を肌で味わったのだ。
私は、サッカーの持つ文化的な側面が大好きだ。
そのためサッカーチームのファン事情については人一倍勉強してきたつもりだ。それだけに、「本場」と言われるヨーロッパのファンがどれだけ大きな声を出し、どのような雰囲気を醸し出すのかが楽しみでしょうがなかった。
そして実際に欧州のファンがつくり上げるムードに強く胸を打たれ、日本との違いについても考えさせられた。
そこで今回は、「応援」というものについてフランスで感じたことをまとめてみることにしたい。
はじめに断っておくが、私自身は応援に「正しい」も「間違い」も存在しないと思っている。
サッカーは娯楽である。選手や監督は生活やキャリアが懸かっているが、それを享受するファンはそれぞれのスタンスで楽しみたいように楽しめばいいはずだ。それについて説教たらしく何かを主張したりするつもりはない。
しかし、スタジアムの雰囲気作りが選手のパフォーマンスに与える影響は少なくない。
もしもそうしたムード作りに手を焼いているサポーターズグループがあるのであれば、そのヒントになりそうなことが欧州のファンに触れて分かった気がするのだ。