エジプト人会長アシーム・アラムとは

現在ハル・シティの会長を務めているのはエジプト生まれの実業家アシーム・アラム氏。後にイギリスへと亡命しているため、両方の国籍を持っている。

ハル大学で学んだ彼は会計士として従事し、その後起業。英国でも屈指のビジネスマンとして名を上げた。その総資産は10億ドル(およそ1兆円)を超える。

彼がハル・シティのオーナーになる手続きを始めたのは2010年だ。長いデューデリジェンス(企業の価値評価)のプロセスを経て、12月16日に株式がアシーム・アラムの元に渡った。

3000万〜4000万ポンド(およそ39.1~52.1億円)の投資が約束され、そして2013年には正式にオーナーへ就任することになる。

ところが、アシーム・アラムによるハル・シティの管理はトラブルに見舞われ続ける事になった。それが表に出たのはオーナー就任からまもなくだ。

アラム会長が発表したのは、クラブ名の変更という手段だ。グローバルな市場に訴えかけるには、109年続いたハル・シティという名前を変え、『ハル・タイガース』という名称に変える必要があると主張した。

しかしながら、当然クラブのサポーターからは非常に激しい批判を受けることになり、アシーム・アラムへの風当たりは強くなった。

さらに、イングランドサッカー協会(FA)も投票の結果が反対多数だったため、アシーム・アラムによる提案を拒否するに至った。

アシーム・アラムはこの他にもスタジアムの買い取り、そして周辺の商業活動の活発化を目指していたが、これもハル市議会に拒否されている。

これに反対するアシーム・アラムは法的な手段に訴えるとともに、クラブの名称変更が許されないのならば、株式を売却すると宣言したのだった。

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