急速に進む売却プロセス、ここにも中国の介入
2014年4月にクラブの売却を許可し、新たな投資家を探していたアシーム・アラム。なかなか接触段階以上に進む相手に巡り合わなかったのだが、その有力な候補が見つかったのは今夏だ。
それは中国と香港の投資家グループによるコンソーシアムで、中心人物は人和商业控股有限公司(Renhe Commercial Holdings)の会長である戴永革(Dai Yongge)氏、そして戴秀丽(Xiu Li Hawken)氏の姉弟。
Renheという企業名からわかる通り、以前は貴州人和、現在は北京人和を所有しており、既にサッカークラブのオーナーである。
どちらも中国、香港で指折りの大富豪であり、戴秀丽は国籍を持っているイギリスでももっとも裕福な女性の一人だ。
new potential hull city owner Xiu Li Hawken spotted in the crowd at Wembley pic.twitter.com/ImtfhTZ7s9
— Ed (@eddieadamson86) 2016年8月10日
現在彼ら中国のコンソーシアムはハル・シティと交渉を進めており、9日にはコッティンガム(練習場)を代表者が訪問したと確認されている。
現在はデューデリジェンスのプロセスが始まっているとのことで、今後いくつかの障害を乗り越える必要があるものの、買収に向けての手続きは確実に動いている。
この買収は少なくとも9月以降に行われることが確認されている。ハル・シティ自身がそれを発表しており、今マーケット中には何も行われないことは確実な見通しだ。
しかし、これによってハル・シティの補強プロセスには大きな問題が発生しているものと考えられている。既にクラブを売却することを心に決めているアシーム・アラムは投資を滞らせていると言われており、それが補強への大きな障害になっているとも。
クラブの経済的な動きに翻弄されるハル・シティ。プレミアリーグ復帰に成功したにもかかわらず、その力がピッチ上に向いていない状況にある。
選手たちやスタッフにとってはあまりにも苦しい状況の中、ハル・シティは華々しいこの舞台で戦うことができるのだろうか?