先日閉幕を迎えたリオ五輪。日本勢のメダルラッシュが大きな話題を集めていたが、その次にトピックスとなったのはなんといってもナイジェリアだ。

開幕前の相次ぐトラブルによって現地への到着はギリギリ。しかしその中で快進撃を続け、準々決勝では水原トーナメントで6失点大敗していたデンマークも破って見せた。

そして3位決定戦でもホンジュラスを破り、銅メダルを獲得。日本の高須医師から約束された39万ドル(およそ3887万円)のボーナスも手にすることになった。

約束は守られるのが当然という感覚はそれほど普遍的なものではない。ナイジェリアでももちろん、それが嘘であったり、トラブルがあったりして守られないことが多い。

1985年、ナイジェリアは中国で行われた記念すべき第1回U-16世界選手権において優勝を果たした。決勝で西ドイツを2-0と破っての殊勲だった。

その際、第7代大統領であったムハンマド・ブハリは、選手に対して家、中央銀行の株券、奨学金、さらにボーナスの支払いを約束していた。

ところがである。ちょうどその後起こったのがナイジェリアの軍事クーデターだ。政権が転覆し、イブラヒム・ババンギダ将軍が第8代大統領となった。

ムハンマド・ブハリはこのためにベニン・シティに軟禁されることになり、当然ながらこのボーナスの支払いは行えなくなった。

それから30年が経った。ムハンマド・ブハリ氏は昨年の選挙でグッドラック・ジョナサン氏を破り、再び大統領の座に戻ってきた。

権力を取り戻したブハリ氏は今年1月、31年前の選手たち一人ひとりに200万ナイラ(およそ137万円)、スタッフに150万ナイラ(およそ102万円)の報酬を送ることを約束したのだ。

そして、1985年にキャプテンを務めていたンドゥカ・ウグバデ(元MFM FC監督)は2月、『BBC』の取材に対して「報酬が届いた」と報告したのだ。

残念ながら、18名の選手のうち、MFのキングスリー・アイヒオンボレだけは1996年にロンドンで死去した。その分の金額は家族に渡されているとのこと。