ジョゼ・モウリーニョが監督に就任して以降、マンチェスター・ユナイテッドで厳しい立場に立たされているバスティアン・シュヴァインシュタイガー。

ここまで出場した公式戦の試合数は0。それどころかU-23チームでの練習を命じられており、その扱いはある種屈辱的でもあった。

そんなシュヴァインシュタイガーは11月30日に行われたEFLカップの準々決勝ウェストハム戦でベンチ入り。

すると3-1でリードして迎えた86分、アントニ・マルシャルとの交代でピッチに登場した。

シュヴァインシュタイガーが今季トップチームの試合に出場するのはこれが初めてのこと。大きな怪我をしていないにもかかわらず、これほど出場機会から見放されていたのはキャリアを通しても初めてのことである。

しかし、そうした厳しい状況にありながらもシュヴァインシュタイガーは決して腐らず、常にチームのサポートに全力を尽くした。

そして、そうした姿をファンもよく理解していた。シュヴァインシュタイガーが途中出場するとオールド・トラッフォードのサポーターたちはスタンディングオベーションで出迎えた。

出場は5分ほどであったが、それでもシュヴァインシュタイガーにとっては意味のある試合だった。

試合後、Twitterに「結果も完璧だし、パーフェクトな夜だった。オールド・トラッフォードでの温かい歓迎に感謝する」と投稿。こうした真摯な姿勢も、ファンに愛される所以だ。

このゲームではジョゼ・モウリーニョ監督がベンチ入り禁止処分となっており、シュヴァインシュタイガーの起用はそうした事情も関係したのかもしれない。モウリーニョ監督はこれだけの歓声を耳にし、一体何を思ったか気になるところだ。

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