その「いつものシステム」組める?
さて、そのマフディ・アリの「いつものシステム」とはどうだったか?復習ということで取り上げてみよう。
センターバックには左利きのムハンナド・サラームを中心にファリス・ジュマやアル・カマリ、イスマイール・アハマドを組み合わせる。
サイドバックは右にアブドゥラジズ・フサイン、左にワリード・アッバース、どっちもできるサンクール、中盤兼任のムハンマド・ファウジだ。
ボランチに献身的なアーミル・アブドゥラフマンと強烈な右足を持つハミース・イスマイール。
前線は絶対的トライアングルのオーマル・アブドゥラフマン、アリ・マブフート、アハマド・ハリルがいて、そこにムハンマド・アブドゥラフマンかアル・ハンマディあたりが加わる。人選に困ったら万能なハビブ・ファルダンあたりが出てくる。
キーパーについてはアリ・ハシーフとハリド・イーサに加えて、復活したかつての闘将マジード・ナースルだ。
結局これでほとんどの試合を回してきたわけで、だいたい招集もスタメンも予想がつくという状況ではあった。
しかし、今回はやや状況が異なっている。なぜなら、使えない選手が多すぎるからだ。
今回選ばれたメンバーの中でも、アーミル・アブドゥラフマンやタリク・アハマドが使えず、そしてエースのアハマド・ハリルとDFイスマイール・アハマドが怪我で微妙な状態にあり、前日の段階で別メニュー調整になっている。
アハマド・ハリルについては、アジジを思い浮かべると「嘘なんじゃない?」と思うかもしれないが、彼はクラブでも2月半ばから全く出場していないため、まず間違いなく本当だ。
ボランチにはおそらくムハンマド・ファウジやハッサン・イブラヒム、アハマド・バルマンあたりが使われるのではないかと思われる。
前線でアハマド・ハリルが使えなければムハンマド・アブドゥラフマン、アル・ハンマディ、ハビブ・ファルダン、マタルの中で2枚使われる可能性は高い。
しかしそうなれば、UAEの実力はかなり落ちる。マフディ・アリ監督にとってはかなり頭の痛い状況だと言えるだろう。