先日話題となったハビエル・マスケラーノによるリーガ初得点。

リーガ第34節のオサスナ戦、バルセロナが5-1とリードし迎えた67分にPKを獲得すると、イヴァン・ラキティッチは加入後7シーズンで無得点だったマスケラーノを呼び、これを蹴らせたのだ。

結局マスケラーノはこれを成功させ、バルセロナでの319試合目で嬉しい初得点をマークした。

ホームゲーム、4点のリード、さらには試合終盤という条件が重なったから可能となったサプライズだが、そのインパクトは絶大だった。直後、世界中のメディアがこの事実を伝え、マスケラーノのゴールは一躍世界で報じられた。

そんなこの演出のミソは、「マスケラーノに得点がなかった」ということである。

マスケラーノはDFであり守備でチームを救うことが大きな役割だが、それでもサッカー選手であれば誰しもゴールが欲しいもの。チームの主力であるマスケラーノにゴールがなかったからこそ、ラキティッチはPKを譲ったのだ。

実はこれに非常に似た例が、過去のプレミアリーグにあった。

ジョゼ・モウリーニョが監督に就任し、破竹の勢いでプレミアリーグを席巻していた2004-05シーズンのチェルシー。第36節のボルトン戦に勝利し50年ぶりのリーグ優勝を決めると、翌節のチャールトン戦では終盤まで苦戦を強いられる。

すると90分にPKを獲得!当時のチームにはフランク・ランパードというキッカーがいたのだが、この時ボールを手渡されたのが…

クロード・マケレレ!

中盤の底でボールカットを得意としていたマケレレ。20年近い選手キャリアでも25ゴールしかあげておらず、リーグ戦では無得点に終わることも珍しくなかった。

マケレレは当時チェルシー在籍2年目だったが無得点が続いており、そうしたこともありランパードは功労者にチャンスを与えたのだった。

結局マケレレのシュートはステファン・アンデルセンに阻まれるものの、そのこぼれ球をマケレレが押し込み見事ゴールに!これがマケレレにとって記念すべきチェルシーでの初ゴールとなった。

結局試合は1-0でチェルシーが勝利。

優勝決定直後のホームゲームだからありえたシチュエーションではあったが、ゴール後、モウリーニョ監督やベンチメンバーはマケレレのゴールを全力で喜んでいた。

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