先週末、ホームの金鳥スタジアムでサンフレッチェ広島相手に勝利したセレッソ大阪。
今季最多となる5ゴールをあげ、J1での順位を6位にまであげた。
そんなC大阪で現在チーム内得点王に輝いているのが、この日も2ゴールを奪ったFW杉本健勇。なかでも58分にあげたチーム4点目は、シュートの上手さを感じさせる玄人筋な一撃だった。
自陣の中央でMF山村和也がボールを奪うと、これを拾った杉本は一人でドリブルを開始。
初めはやや左サイド気味にポジションを取っていたが、徐々に逆サイドの方へとコースを変え、ペナルティエリアの少し外側から右足を振り抜く。シュートはそこまで強烈なものではなかったが、ファーサイドに上手く決まり得点となった。
左サイドから右サイド方向へと杉本がドリブルしたことにより、広島GK林卓人は若干ポジションを左側に取った。それにより杉本から見てファーサイドが空き、重心が右側に傾いていた林はこれに反応することができなかった。
サッカーの教科書に載っているようなお手本のようなシュートであり、“シュートコースを作る”ドリブルも見事であった。
これまでゴールをあげた2試合では、いずれも引き分けに終わっていた杉本。試合後、「ようやくヒーローになれましたね」と問われ、「今まで自分が決めて勝てていなかったですし、(柿谷)曜一朗くんにも『お前が決めたら勝てへんから、決めるな』とイジられたりしていて(苦笑)」とコメント。
また、2点目のシュートについては「一人目をかわしたときに前のコースが空いていて、『行けるな』と運んだら、水本(裕貴)選手しか付いてこなくて、外に運んでキックフェイントを入れて、股しか考えていなかったです。股さえ通って、良いコースに行けば、GKは取れないと思ったので。瞬時の判断でイメージどおりだと思います」と振り返っている。