サッカーファンの脳裏に強く刻まれる、2004-05シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝。

「イスタンブールの奇跡」と呼ばれる伝説のファイナルから、5月25日で12年が経過した。

最強ミラン相手に0-3という状況から6分間で追いつき、PK戦の末逆転で優勝を果たしたリヴァプール。

長いCLの歴史においても最もドラマチックな部類に入る展開であり、今後もサッカーファンの間で語り継がれていくだろう。

さて、そんなこの試合で大きな役割を果たしたのがハーフタイムだった。

リヴァプールのラファエル・ベニテス監督はスティーヴ・フィナンを下げ、中盤に厚みを持たせるためにディートマー・ハマンを投入。するとリヴァプールは安定した戦いを見せるようになり、54分からの6分間で同点に追いついた。

しかし、このハーフタイムでは選手交代以上に大きな意味を持ったものがあったそうだ。

ジブリル・シセによれば、キャプテンであるスティーヴン・ジェラードのスピーチがチームに勢いや自信をもたらしたという。

英国『Mirror』に語った内容は以下の通り。

ジブリル・シセ(元リヴァプール)

「ハーフタイムの時、ラファはスピーチを行った。

彼は私たちを励まそうとし、再び試合に入っていけるようにした。

彼は非常に楽観的だった。しかし、本当の意味であの試合を変えたのはスティーヴィーの演説だったんだ。

彼は選手たちとだけ一緒にいられるようスタッフにしっかりお願いし、我々にこう言ったんだ。

『おれはリヴァプール生まれで、ずっとこのクラブにいる。自分のクラブがこんな形で恥をかかされているのなんて見たくないんだ』とね。

そして、『もし後半最初の15分でゴールを決められれば、おれたちはこの試合に勝てる。そして最初のゴールを決めるのはおれだ』と話した。

これまでのキャリアで聞いた中でも最高のキャプテンによるスピーチを彼はやってくれた。

彼はラファを含め全てのスタッフに自分たちから離れるよう尋ね、選手たちとだけいたいと言った。そのことが我々に、逆転勝利するための力を与えたんだ」

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手