50m5秒8の快足を武器に、J2を席巻しつつある水戸ホーリーホックのFW前田大然。

情報化の時代にあってすでに対戦相手も警戒を強めているところだが、そうしたことはかえって有利に作用する場合もある。

3日に行われた第17節大分トリニータ戦の80分、大分GK上福元直人がパスミスし、これをカットした味方のパスを前田が押し込んだこの場面。

バックパスを受けた上福元に前田はプレスを仕掛けるが、終盤ということもあっただろうか。やや流し気味で、まだ幾分かの距離もあった(それでも速いのだが)。

しかし上福元には、前田の情報がしっかり耳に入っていたのだろう。早く処理しなければ危険だという心理的な圧迫がミスを呼び、それが失点へと繋がってしまったのだ。

動画などで対戦相手の特徴を丸裸にできる時代。だが、そのことがかえって余計なプレッシャーを生み出すこともある。恐れを知らないこの19歳は、今や試合に出る前から相手に脅威を与える存在になってきているのかもしれない。

前田はこれが4試合連続のゴールで今季7点目。現在行われているU-20ワールドカップで、日本は残念ながらベスト16で敗退となったが、エース小川航基の負傷離脱後はゴールゲッターの不在が大きな影を落とした。前田がいれば…と思わずにはいられないところだ。

なお、水戸は88分に林凌平が今季9点目となるゴールを決め、2-0で快勝。ここ10試合負けなしとなっている。

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