― ツインタワーの話が出ましたが、京都のFWは多彩な顔触れがそろっています(※田中マルクス闘莉王、ケヴィン・オリス、大黒将志、イ・ヨンジェなど)。そのチームメイトのなかで、この選手のここが凄いな、参考になるなというところを教えてください。

みんな本当に特長があって、ひとりひとり個性がありますね。トゥーさん(闘莉王)であればキープ力があり周りを生かしながら、最後は自分で決めきるところがさすがだなと思います。オグリさん(大黒)はクロスに対する合わせ方がめちゃめちゃ上手くて、ボールをとらえる技術を含め、やっぱり日本代表だなと(笑)。

トゥーさんには「とにかく中に入れてくれれば、あとは俺が何とかする」と言われているので、合わせることをそこまで意識せず上げたほうが良い結果に繋がることもありますね。そういった点ではやりやすいです。

― 今年5月、U-20ワールドカップへ出場しました。小川航基選手の負傷離脱で途中から状況が変わった面もありますが、世界の舞台でプレーし、やれると思った部分とここは差があると感じた部分はどこですか?

タイミングを細かく外してステップを踏んで仕かける、一気に加速するといったところはいけるかなと思いました。逆に、相手を背負いながらなど接触プレーについては課題が多かったです。ただ、一番の差は「決定力」だと思います。本当にワンチャンスを決めてくるので、その一つにかける思い、俺が決めるという気迫が違うと感じました。

特にウルグアイは凄かったです。彼らは11人全員ドリブルが上手くて、寄せてもプレッシャーを感じていないようでした。

― なるほど。ただ一方で、岩崎選手はU-20のチームの中でも“闘える”選手の一人だったと感じています。A代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が再三デュエルの重要性を説くなかで、日本人の体型でそこに勝つためのコツみたいなものはあるでしょうか?

とにかく、気持ちに尽きると思います。最後まで足を伸ばしきるとか、もうちょっと寄せるとか。11人できちんと守備をすればやられる感じはなかったので、そこを突き詰めていくことは今回の大会でも明確になったんじゃないかなと。

― 岩崎選手を見ていると、ドリブルにしてもシュートにしても鋭さをすごく感じます。そういった自分の武器をこれまでどのようにして磨いてきましたか?

中学のときまではボランチをやっていて全然そういう感じではありませんでした。高校に入ってからFWで使われるようになり、自分で何とかしなければならない場面が増えました。その環境ですかね。ボールタッチなど技術面は中学時代に頑張っていた部分もあるかなと思います。

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