今月上旬よりインドで開催されてきたU-17ワールドカップは、イングランドの初優勝で幕を閉じた。
ラウンド16でPK戦の末に日本を破ったイングランドは、この決勝でスペインに2点を先行されたものの、そこから攻撃陣が爆発。5ゴールを奪い、17歳以下の世界王者へと上り詰めた。
イングランドは今大会7試合で一度も敗れることがなかったが、唯一、勝利を与えなかったのは日本。彼らが優勝したことで少しばかりの慰めになるだろうか。
さて、イングランドのユース代表といえば、昨年、今年と日本と同組となったトゥーロンを連覇し、さらにその翌日、U-20ワールドカップを制したことで黄金時代の到来かと話題になった。
そして、今回の優勝によって今年のU-17、20ワールドカップを制覇。この2つの大会が同一年度に開催されるようになったのは1985年大会以来17度目であるが、連覇を成し遂げたのは2003年のブラジルだけで、これが史上2度目のこととなる。
まさに快挙といっていいが、彼らユース世代の強さはそれだけではなかった。こちらをご覧いただきたい。
2017 トゥーロン国際大会
→優勝(5戦4勝1分)
2017 U-20ワールドカップ
→優勝(7戦6勝1分)
2017 U-17欧州選手権
→準優勝(5戦4勝1分)
2017 U-19欧州選手権
→優勝(5戦全勝)
2017 U-21欧州選手権
→4位(4戦2勝2分)
2017 U-17ワールドカップ
→優勝(7戦6勝1分)
上記は、今年行われた主な国際大会の結果だ。
ご覧のように、イングランドはトゥーロン、U-20ワールドカップを制した後も各世代の欧州選手権で素晴らしい成績を残していたのだ。
しかも準優勝のU-17欧州選手権、唯一、決勝進出を逃したU-21欧州選手権はともにPKで敗れており、これらの大会の戦績を通算するとなんと27勝6分!一度も負けていなかったのである。
元イングランド代表FWピーター・クラウチは今回の決勝前、自身のTwitterで「最近の若者は伝統を尊重しないね。俺達はワールドカップの決勝まで到達していないのに!」と自虐的につぶやいたが、期待を裏切り続けた「フットボールの母国」は、今度こそ世界を支配する時が来るのだろうか。