『Corriere della Sera』は11月30日、「ミランの経営システムは、これまでにないほどの不透明性がある」という記事を掲載した。
今年4月にシルヴィオ・ベルルスコーニ前会長から中国人のリー・ヨンホン氏に経営権が移ることになったミラン。
その後2億ユーロ(およそ266億円)以上を費やして大型補強を行ったものの、チームの成績は伸びず、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督も途中解任されることになった。
目標であったチャンピオンズリーグ出場権獲得もかなり難しい状況となっており、経営状態が心配されている。
『Corriere della Sera』のマリオ・ジェレヴィーニ氏はミランの経営について調査を行い、その結果「来年破産するかもしれない」という結論に至ったとのことだ。
なお、ミランは現在借金の借り換えを進めており、5年分割での返済が可能な形にすることを狙っているという。
マリオ・ジェレヴィーニ
「リー・ヨンホンという名前があるわけだが、本当に彼がミランの所有者なのかどうかはわからない。
7億2000万ユーロ(およそ957.5億円)のクラブを買い、そのうち2億2000万ユーロ(およそ292.6億円)が借金であった。
そして、その負債には11%の利子がついている。それは、『お金はない』ということを意味している。
11%の利子で金を借りるというのは、それはハイリスクであるという意味だ。
事実、リー・ヨンホンは国際銀行のような『通常の手順によって金を借りられる』場所では認められなかったのだ。したがって、ヘッジファンドのドアをノックしなければいけなかった。
その資金は透明な手順で来たものではない。透明ではないクラブが買われることはしばしばあるが、ミランはそんなレベルではない。これまでに見たものを遥かに超えている。
ミランは年間5000~7000万ユーロ(およそ66.5~93.1億円)を燃やしているクラブだ。これでローンを増やし始めれば、返すことは困難になる。
今ミランのリスクとなっているのは、会計年度の終わりに、このレベルで継続して活動できるという十分な証拠がないことだ。
そうした場合、流動的に資金を注入できる過半数株主がいない限り、貸借対照表が承認されることはない。
その結果は…破産というものをもたらすことになるだろう」