イングランドで最も熱狂的なサポーターを抱えるクラブのひとつであるミルウォール。
サポーターたちは相手チームを怯えさせるような雰囲気を作り出すことで有名で、FAカップで対戦したレスターの若手選手が怖がってスローインをしたがらなくなったほど。
そのミルウォールはロンドンを本拠地とするクラブで、最大のライバルはウェストハム。両チームは宿敵といえる間柄なのだが、『The Sun』が素敵な話を伝えていた。
"This is bigger than any rivalry" - Die-hard @MillwallFC fan dons @WestHamUtd kit for a brilliant cause 🙌🙌 #WeLiveIt pic.twitter.com/GuIjOptUEp
— The Sun - West Ham (@SunWestHam) 2018年5月11日
これまでウェストハムを忌み嫌ってきたというミルウォールファンのトニーさん。タクシードライバーだという彼は、癌に冒された3歳のウェストハムファンの女の子の存在を3か月前に知ったそう。
3歳のアイラちゃんは神経芽細胞腫という小児ガンを患っており、保健適応外の特別な治療が必要だという。
その治療資金を募るためにトニーさんはハーフマラソン(21km)を走ることにしたというのだ。しかも、ウェストハムのユニフォームを着て、髪を臙脂と青に染めて…。
すると、最初の24時間で3600ポンド(53.3万円)が集まり、2日目にはさらに2800ポンド(41.4万円)が。これまでに2万ポンド(296.4万円)以上が集まったという。
だが、3月に行われるはずだったブレントウッド・ハーフマラソンは、天候の影響によってこの37年間で初の中止に…。
そこで、トニーさんはミルウォールのホームスタジアムであるザ・オールド・デンから、ウェストハムのオリンピックスタジアムまでの12マイル(19km)を走ることにした。目的地に到着したトニーさんはウェストハムサポーターから歓待を受けることに!
「ライバル関係よりも大事なものがある」と語ったトニーさん。それが分かっていても実際にこのような行動に移せる人は少ないはずだ。