『Paris Normandie』は15日、「マルセイユに所属しているフランス代表FWフロリアン・トヴァンは、障害児を持つ家族にベビーカーを提供した」と報じた。
なぜそんなことが起こったか?それは6月9日に遡る。
ルーアンに住んでいる9歳のエンツォ・ギヨくんは、神経変性疾患のサンフィリポ症候群タイプAを抱えた男の子だ。発症から8~10年が平均寿命という難病である。
そのため、彼は特注のベビーカーがなければ外出ができない。社会保障による支援はあるものの、購入するには両親が大きな額を負担する必要があるものだ。
ところが、ガレージに停めてあった車が泥棒によって荒らされ、エンツォくんのベビーカーが盗まれてしまったのだ。
両親は、この事件の犯人を見つけるために警察の捜査だけに頼らず、SNSを使って目撃者を探すとともに、これまで活動してきた慈善団体と協力して寄付を募った。
すると14日、プロサッカー選手組合のジェローム・デュモア氏から電話があり、「ある選手がベビーカーを寄付したいと言っている」と伝えられたという。
組合は選手名を伝えなかったものの、なんとしてもお礼を言いたいと両親が求めたところ、木曜日の夕方に「その人物はフロリアン・トヴァンである」と明かされたとのことだ。
エンツォくんの新たなベビーカーを購入するため、トヴァンは残りの金額1202ユーロ(およそ15万5000円)を支払う意思を表明したという。
現在フランス代表の一員としてロシアでワールドカップを戦っているフロリアン・トヴァン。機動力と決定力を武器としている選手だが、チャリティーの動きも非常に素早かったようだ。