一方、コロンビアは4-4-1のゾーンディフェンスへと変更。21歳の若さでスペインに渡り、近代フットボールを理解したジェフェルソン・レルマを中心に中盤が組織的に日本の攻撃を食い止める。
さらに、レルマが末恐ろしいのは下がる香川への対処で、ゾーンから逃げていく相手には強烈なプレッシャーをかける。
単にリトリートするだけでは切り刻まれる場面で、積極的な駆け引きで日本を牽制。DFラインと中盤の間には極力スペースを与えず、狙ったスペースで何度もボールを奪った。また、ファルカオもカウンターではポストプレーに奮闘。両翼からの攻撃でリスクを減らしながらカウンターを狙う絵も描いており、その適応力は流石の一言だった。
選手が踏ん張れれば、監督には状況を分析し、対応策を探す余裕が与えられる。
浮き足立ってしまう時間を耐え抜き、徐々に試合展開が見えてきたタイミングでペケルマンが動く。クアドラードを下げる采配は一見カウンターの攻撃力を下げる悪手かもしれないが、実際は「リスクマネジメントとカウンター」の両面で効果的な一手でもあった。