24日に行われたイングランド・フットボールリーグチャンピオンシップ(2部)の第18節、ミルウォール対ボルトン・ワンダラーズで珍しい事件が発生した。

この試合で主審を任命されたのはトニー・ハリントン氏だったが、試合前に体調を崩したことでジャッジが不可能となった。

それを受けて第4審のリー・スワビー氏が主審として笛を吹くことになったが、その代わりとなる人物がいなかった。

そのため観客として会場を訪れていたスティーヴ・ペリーというミルウォールのサポーターが第4審を務めることになったのだ。彼は地域リーグでジャッジをしている審判で、偶然観戦に訪れていたという。

さらに、試合が始まって24分にリー・スワビー氏がふくらはぎを痛めてしまってジャッジが不可能となり、副審のジョン・リーチ氏が笛を吹くことに。

スワビー氏は足を痛めていたことから、結局「本来はミルウォールサポーター」であるペリー氏が副審を務めることになったのだ。

ただ、そんな状況にもかかわらず、ペリー氏は公平なジャッジをしてみせたとのこと。両監督も記者会見で互いにその仕事を賞賛したという。

フィル・パーキンソン(ボルトン監督)

「ウォームアップで最初の審判が交代になり、ミルウォールファンが第4審になった。彼はアーチャー(ミルウォールGK)がいいセーブをしたときに飛び上がったりできなかったので、我々は笑っていたよ。『ちょっとだけ公平にならなければならないな』と話した。

そして突然彼がラインズマンになった。皆が分かる通り、あそこは厳しい場所だ。ただ、彼は純粋な清廉さを示してくれたし、いい仕事をしたよ」
ニール・ハリス(ミルウォール監督)

「彼が第4審になり、さらにラインズマンも務めたというのはチャンスだったと思うね。奇妙な状況だった。

それで選手には何か影響があったか?サイドラインで何か影響があったか?絶対になにもなかったよ。

違いは、副審がマイクを付けていないということだけだね。コミュニケーションが取れないと。ただ、それも私とフィル(ボルトン監督)にとっては良いことだ(笑)」

なお、試合はボルトン・ワンダラーズが審判交代前の12分に先制していたものの、82分にミルウォールが追いついて1-1の引き分けとなっている。

【厳選Qoly】この冬、Jリーグにやって来るかもしれない外国人選手たち(2024-25年/MF・DF・GK編)