先日行われたFIFA年間表彰式で、最優秀女子選手としてトロフィーを獲得することになったアメリカ代表FWミーガン・ラピノー。
特徴的なカラーに染めた髪の毛をトレードマークとしているラピノーは、自身がレズビアンであることを公言しており、政治的な発言も厭わない選手の1人。
トランプ政権にも非常に対立姿勢を顕にしており、かつてアメリカのスポーツ界で話題になった国歌斉唱拒否騒動にもいち早く参加を表明していた。
彼女は今回の年間最優秀選手賞を受け取った際のスピーチでも以下のように話し、差別や性格差の問題に切り込んだ。
ミーガン・ラピノー
「今年私にインスピレーションを与えてくれた話題は、ラヒーム・スターリングとカリドゥ・クリバリだ。
彼らはピッチ上で信じられないようなパフォーマンスを見せ、今年直面しなければならなかった嫌らしい人種差別に対して素晴らしい反応をした。おそらく彼らは人生を通してそうするだろう。
私は感じている。もし我々が本気で意味のある変化を求めているなら、スターリングやクリバリ以外のすべての人が人種差別に怒ることが、もっとも刺激を与えるものになると。
もし誰もがLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング)の選手と同じくらい性的少数者差別に怒っていればどうか。
同一賃金の不足や格差に対して誰もが怒っていたらどうか。女子サッカーに対する投資の不足に誰もが怒っていたらどうか。私にとって、それは最も刺激的なことだ。
我々はプロのサッカー選手になるという素晴らしい機会を得て、大きな成功を収め、信じられないような基盤を作れた。
ここにいる皆にお願いしたい。あなたたちが持つ基盤を他人に貸し、成功を共有して欲しい。このサッカーという競技を使って、世界を実際により良くする特別な機会が、私達にはある。
それを心に留めて、何かをして欲しい。この部屋の中には素晴らしいパワーが眠っている」
力を持っている人たちが真剣に動くこと、誰もが問題に立ち向かうことが重要だと訴えていた。ラピノーの願いは表彰式に駆けつけた人々に届いただろうか。