サッカー界でふたたび問題となっている人種差別。
FAカップでは、黒人GKが相手ファンから酷い差別を受け、チームが試合を途中で放棄する事態も起きた。
この事件は予選4回戦、ハーリンゲイ・ボロ(英7部)対ヨーヴィル・タウン(5部)戦で起きた。
『BBC』によれば、ハーリンゲイGKは相手ファンから唾を吐きかけられたり、物を投げつけられるなどしたという。その後、ホームチームであるハーリンゲイはチーム全員がピッチから去り、試合を放棄した。
ハーリンゲイの監督は「彼をプレーさせ続ける方法はなかった。処分されても構わない。とても悲惨だった。我が選手たち数人に対する罵声は胸糞悪いものだった」などと述べている。
"If we get punished and thrown out, all be it, I don't care."
Defiant Haringey Borough manager responds after team walk off after alleged racist abuse vs Yeovilhttps://t.co/Drx1OJbhPM pic.twitter.com/NbqyhMgzs5
— Mirror Football (@MirrorFootball) 2019年10月19日
そのうえで、ヨーヴィルの選手や監督についてはこう述べている。
ハーリンゲイ・ボロ監督
「ヨーヴィルの選手や監督は格が違った。
彼らはサポーターを落ち着かせようとしていたし、ベストを尽くそうとして、我々をサポートしてくれた。
『もしピッチを去るなら、我々も一緒に去る』と言ってくれた。
私がチームを立ち去らせる決断を下した。ヨーヴィルは罰せられてほしくない。
もし我々がFAカップを放棄すれば、彼らが勝ち抜ける。そこに悪感情はない」
ヨーヴィルタウン監督
「ヨーヴィルを代表して、我々はハーリンゲイを完全にサポートするし、ともに立ち上がる。
決して経験したくなかった状況を経験することになった。
勝つためには何でもするが、決して超えてはいけないレベルとラインがある。
人種差別を支持する理由などない」
この件について、イングランドサッカー協会も声明を発表。試合に差別が入り込む余地はないと断罪し、調査を経て適切な措置を講ずるとしている。
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