15日、アルビレックス新潟のFWファビオが道交法違反(酒気帯び運転、飲酒運転ほう助)で書類送検された。同乗していたペドロ・マンジーも任意で捜査を受け、後に2選手はチームから契約解除となった。
話はこれに終わらなかった。25日にガンバ大阪FWアデミウソンも道路交通法違反(酒気帯び運転、そして報告義務違反)の容疑で任意捜査を受けた。アデミウソンが運転する自動車が接触事故を起こしたものの、本人がそれに気づかなかったことからトレーニングへ向かった、つまり当て逃げをしたのではないかということだ。
相次ぐJリーガーのお酒にまつわるトラブルだが、この裏にはファビオやアデミウソンが生まれたブラジルの文化的な背景があるのではないかという。
ブラジルは交通事故死者数世界一
(近縁をブラジル人に持つこともあり)知人のブラジル人に聞いたところ、改善傾向にはあるものの国内での飲酒運転は多く罪の意識は薄いという。
理由として、2008年に飲酒運転禁止法が改正されるまでは警察署長の一存で、保釈金を払って釈放されることがありえたことがあげられる。法改正後は、飲酒運転で負傷させた場合の禁固刑が2年から5年に、死者が出た場合は8年と厳罰化された。また、釈放は判事のみが判断できるようになった。
2018年までの10年間で酔っぱらいによる交通事故死者数が14%減少と法改正は抑止力にはなっているものの、2014年度の交通事故死者数はブラジルが世界で一位のまま。『R7』はブラジルの首都のドライバーは11.4%が飲酒運転をしているという衝撃的なデータを発表した。これは、2020年5月の話である。
さらに、ブラジルではリオのカーニバルがある。カーニバル開催時は飲酒運転が50%増しになるというデータもあるそうだ。