2016年にブラジル1部のシャペコエンセが遭遇した飛行機事故では、選手やメディア関係者を含む71名が死亡。生存者はわずか6名であった。
そして『elcomercio』などの報道によれば、その生存者の一人である航空技術者のエルウィン・トゥミリ氏が、大きなバス事故に遭遇したという。
トゥミリ氏は兄とともにボリビアのバスに乗車していたところ、イビルガルサマという街の近くの高速道路から崖に転落したとのこと。
深夜1時の暗闇の中、バスはおよそ150メートルを転落。52人以上の乗客や乗員のうち21名が死亡し、少なくとも13名が負傷するという大きな事故となった。
そしてエルウィン・トゥミリ氏は膝や背中、腕に傷を負った程度で、深刻な怪我なくこの事故を乗り越えたとのことである。
エルウィン・トゥミリ
「人々が叫んでいるのを聞いた時は、音楽を聞きながら少しウトウトしているときだった。
やれることは、目の前の座席を握り、肩を広げて窓にもたれかかり、車が転倒しても動かないようにするだけだったよ。
我々はグルグルと転がり、掴まれなかった人たちは洗濯機の中にいるように振り回されていった。
私はずっと意識を保っていて、車が止まったときにはなんとかそこから這い出すことができた。
信じられないことが起こったよ。腕に怪我をしているのでまだ満足に動かないが、少しずつ機能は取り戻せると言われたよ。膝にも怪我があるが、それくらいだ」
『The SUN』によれば、エルウィン・トゥミリは事故の際についてこのように話しているそう。
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航空技術者として働いていただけに、事故が起こった際にとっさの姿勢を取れることが重要だったようだ。