イスラム原理主義組織タリバーンが政権を獲得し、混乱に陥っているアフガニスタン。
その中で問題となっていたのが、アフガニスタンの女子代表チーム。女性がスポーツをすることは厳しく禁止されているため、その経験がある選手が殺害される可能性があると伝えられていた。
かつてアフガニスタンの女子代表選手として活躍したにもかかわらず弾圧を受けたことで国を脱出していたハーリダ・ポパルも、世界に向けて「母国のスポーツ選手を助けて欲しい」と訴えていた。
そして、先月アフガニスタンの女子代表チームのメンバーはカブールを脱出することに成功していたが、年代別のチームはまだ国内に留まっていた。
それを受けて慈善団体「フットボール・フォー・ピース」はパキスタンの首相イムラン・カーンに対して書簡を送り、それらメンバーの亡命を受け入れるよう要請。
結果32人の選手たちとその家族がビザを取得することができ、今回ユース代表チームのメンバーや家族もパキスタンへ逃れることに成功したという。
記事によれば、今回国を脱出したのは115名で、彼らは一旦パキスタンサッカー連盟に保護される予定であるとのこと。
アフガニスタンの政権を再び掌握したタリバーンは、一時女性の権利などを保護するという意思を示していたものの、先週文化委員会の副長官であるアフマドゥラー・ワシク氏が以下のように答えていた。
アフマドゥラー・ワシク
「クリケットなどでは顔や体が露出する状況に直面する可能性がある。イスラム教では女性がそのように見せることは許可されていない。
メディアの時代であり、写真やビデオで人々がそれを見るだろう。イスラム教でもイスラム首長国でも、女性が露出するようなスポーツをすることを許可していない」