今ワールドカップで日本と戦うドイツ代表。

今季からレアル・マドリーでプレーするDFアントニオ・リュディガーの主力のひとりだ。彼はベルリン生まれだが、母親がシエラレオネの出身。

『Marca』によれば、リュディガーは今W杯のボーナス全額をシエラレオネの貧しい人達を救うために寄付するという。なんでもシエラレオネの子供たち11人の手術費用にあてるそう。

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かつてリュディガーは『The Players Tribune』でこんな話もしている。

「内戦後、両親と初めてシエラレオネに戻った際、空港からタクシーに乗ったら渋滞に巻き込まれた。

僕らは座って動かなかった、窓の外には貧しさと飢餓しかなかった。

道端でフルーツや水、服などを売っている人々がいて、空港からやってくる人たちに声をかけていた。

その瞬間、両親がベルリンにある僕らの地元のことを『ゲットー』とは決して呼ばない理由が分かった。

両親はいつも地上の楽園だと言っていた。シエラレオネに行って、ようやく両親の考えが理解できた。

なぜなら、僕らの車にパンを売る男がやってきたが、彼は必死だった。

僕らは『いや、結構です』と答えたが、別の男がやってきて、さらに強く売り込んできた。どれほど出来立てかを語っていた。

『いや、いらないよ。ありがとう』と答えたが、3人目の男がやってきた。本当に押し売りしてきた。この街で最高のパンだから、どうか、どうか、どうか買ってほしいと。

僕はサッカーでプレッシャーを感じ始めると、この記憶を思い出す。

なぜなら、あの3人は全く同じパン屋の全く同じパンを全く同じ車に売っていたから。

彼らのうちひとつの家族は食卓に食べ物を並べることができたかもしれない。だが、ほかの2人はそうではないかもしれない。

これがプレッシャーであり、現実なんだ」

ちなみに、彼はシュトゥットガルトで岡崎慎司や酒井高徳とも一緒にプレーしたことがある選手だ。

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