日本人選手たちもプレーしてきたイタリア・セリエA。

『Guardian』によれば、セリエAの審判は非白人(有色人種)の選手たちにより多くのカードを提示しているという調査結果が出たという。

イタリアのクラブには極右的なサポーターも少なくないため、マリオ・バロテッリやロメル・ルカク、カリドゥ・クリバリらが人種差別のターゲットにされてきた。そういった観客からのプレッシャーが審判の判定に影響している可能性があるという。

2009~2019年までのセリエAにおいて、審判は非白人選手に対して、平均で20パーセントも多くファウルをとっている。イエロカードは11%、レッドカードも16%ほど多く与えている。

ただ、コロナ禍で無観客となった期間には判定の偏りは見られず。このことから、調査にあたった研究者は、当局が人種差別的なファンを優先的に追放するべきだと述べている。

調査を行ったトロント大学の研究者は「レフェリーだけでなく、スタンドからのノイズも影響している可能性がある。(コロナ禍のデータは)1年だけなので、全てがファンの人種差別によるものとは断言できない。ただ、有色人種の選手が攻撃的なプレーをしているわけではないことも分かった。『よりアグレッシブな他のリーグから来た選手もいるかもしれない』と言う声もある。それを調べたが、実際に彼らがアグレッシブにプレーすることは少ない。処分を受ける可能性が高いと知っているのかもしれない」と話している。

同じく調査を行ったワシントン大学出身の研究者は、今回の調査結果は“不良審判”に責任があるという考えを覆すものだとしている。「このようなファンによる偏見が審判に圧力をかけて判定させるのであれば、それはまた別の意味合いを持つ」と指摘。

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アメリカのNBAでも同様の調査結果が出たそうで、そのことを公表した数年後に再調査を行ったところ、判定の隔たりはなくなっていたという。調査結果を公表することで審判がそれに気づき、より公正な判定が行われるようになったようだ。

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