ブライトンからグラスゴー・レンジャーズに貸し出されているセネガル代表FWアブダラー・シマが活躍している。
アブダラー・シマはもともとセネガルのダカール生まれであるが、アマチュアでプレーしていた際にスカウトを受けて18歳でフランスに渡り、さらにチェコでプロデビューしたという変わり種だ。
名門スラヴィア・プラハでいきなりシーズン11ゴールを決める活躍を見せると、2021年夏にブライトン&ホーヴ・アルビオンの誘いを受けて契約を結んで話題になった。
ただ、その後ストーク・シティとアンジェにローン移籍し、さらに今季はグラスゴー・レンジャーズに貸し出されているため、ブライトンで出場したことはない。
今季の彼は当初左サイドのウイングバックで起用されていたものの、後に前線へとポジションを移し、スコティッシュ・プレミアシップで9試合5ゴールと活躍を見せている。
しかもヨーロッパリーグの重要な試合ではPSVアイントホーフェン、レアル・ベティス、アリス・リマソールを相手にゴールを決める結果を残し、ファンからの人気も急速に高まっている。
『Sunday Mail』のスコット・マクダーモット記者は以下のように書き、その能力を称賛している。
「彼はレンジャーズで足場を作るまでに時間がかかった。しかし徐々にパフォーマンスは向上し、ベストポジションを見つけ出した。今やキープレーヤーである。
フロントスリーの左サイドでプレーすることで素晴らしい成績を収めており、ゴールを量産している上、重要な試合でそれを決めている。
彼はウイングバックでのプレーでも慣れない守備をしっかり実行しており、チームのための仕事を十分にこなした。
オフ・ザ・ボールでは彼の態度と仕事率はトップクラス。ボールを持てば素晴らしいスピードとフィニッシュがある。技術的には今ひとつだが、その速度はディフェンダーを怖がらせる。
レンジャーズへの完全移籍をするかどうかは判断しにくい。ファンは求めているが、1000万ポンド(およそ18.2億円)も求められば厳しいだろう。
そしてブライトンに戻って彼が三笘薫と先発を争うほどの選手とは思えない。私はノーだと思う。来季もレンジャーズにローン移籍するという可能性もあるだろう」
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左サイドで大活躍しているアブダラー・シマであるが、ブライトンではそこは三笘薫が務めているポジション。
スコットランドではかなりの能力を見せているものの、流石に三笘薫とのポジション争いは難しい…というのが現地の記者の見方だという。