川崎フロンターレは1日に行われた明治安田J1リーグ第2節のジュビロ磐田戦、激しい打ち合いの末に4-5で敗れた。
ホームで3点を先制されながらエリソンの2ゴールとマルシーニョの同点弾で追いついた川崎。80分にジャーメイン良のPKで再び勝ち越されたものの、83分、勝ち越し弾の直後に投入された山田新がエリア内でリカルド・グラッサに倒されてPKを獲得する。
すると23歳のFWは、すぐさまボールを拾って離さず、自らがキッカーを務める強い意志を示した。
「自分でとったPKだったので、当然じゃないですけど、自分で蹴ろうと思いました」と試合後に振り返った山田。キッカーを務めるまでのやり取りについても明かした。「自分が蹴りたいと言って、ベンチに確認をして、(キッカーは)エリソンと言われて。ちょっと駄々をこねていたら、エリソンが『蹴っていいよ』と」
山田は今季ACLを含め先発出場が完全ターンオーバーを実施した富士フイルムスーパーカップのみ。ただこの日のプレーを見ても体は非常にキレており、決して良い試合ができているとは言えないチームの中で、“きっかけ”を求めていた。「練習でも試合でも調子はいいと思いますし、キャンプから継続して良いパフォーマンスを出せていると思うので、きっかけがあればスタメンで出続けられると思っています」
エリソンからボールを託された形になったことについて尋ねられると「ラッキーと思いました(笑)」と笑顔を浮かべた山田は、川崎のアカデミーで育ち、桐蔭横浜大学を経て加入したプロ2年目。しかし今季はセレッソ大阪へ移籍した登里享平に代わり『デジっちが行く!』で見事なプロデューサー役を務めるなど、ピッチ内外で影響力が増している。
PKでは、元川崎の川島永嗣と対峙。「その時は別に何も考えていなかったですけど、改めて、テレビなどでずっと見てきた偉大な選手なので、同じピッチでPKを決められたことは誇りに思います。でも勝てなかったのでそこは悔しいです」と語り、「アピールし続けないといけないですし、(チームを)勝たせられることはできなかったので、そこはもう続けていただくだけかなと思います」と前を向いた。
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ACLの山東泰山戦(2-4)に続く、ホームで大量失点での敗戦。変革が求められるチームの中で、渇望感を表に出してプレーする山田新がどのように立ち位置を変化させていくか注目したい。