プレミアリーグの財務規則に115件の違反があった疑いで告発されているマンチェスター・シティ。
勝点剥奪やプレミアリーグ降格の可能性も指摘されるなか、今年11月からその審問が始まる予定だ。
ただ、『The Times』によれば、シティはプレミアリーグに対して前代未聞の訴訟を開始したという。
非公開の仲裁審問で、プレミアリーグのAPTルール(関連当事者間取引)の廃止を目指すとのこと。
サウジアラビア主導によるニューカッスルの買収を受けて2021年12月に導入されたAPTルールは、クラブがオーナーとつながりのある企業との商取引を拡大させることを防ぐのを目的としている。中東諸国などによるクラブの“国有化”が進み、リーグの競争力を維持するために導入されたものだ。APTルールでは、商業取引は「公正な市場価値」であるかどうかが独自に評価されなければならないと定められている。
シティはこのルールが違法であると主張し、プレミアリーグに損害賠償を求める予定だという。
ライバルクラブのなかには、シティの法的措置が成功することを恐れているところもある。そうなれば、金満クラブが独立した評価なしにスポンサー契約の価値を評価できるようになり、補強費が大幅に増える可能性があるためだ。
今回の審問には他のプレミアリーグクラブも参加を要請されており、少なくともひとつのクラブがシティ側についたというが、大部分はリーグ側の立場に立っているようだ。