EURO2024で準々決勝に進んだイングランド代表。
だが、ここまでは低調なパフォーマンスが続いており、ギャレス・サウスゲイト監督にはブーイングも飛んでいる。
そうしたなか、元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドは、『BBC』で3バックへの変更を提案していた。リオが推す3-4-3システムのスタメンがこちら。
GK:ジョーダン・ピックフォード
DF:カイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、エズリ・コンサ
MF:トレント・アレクサンダー=アーノルド、コビー・メイヌー、デクラン・ライス、ブカヨ・サカ
FW:ジュード・ベリンガム、ハリー・ケイン、フィル・フォーデン
中盤はメイヌーとライスがボランチ、右にアーノルド、左にサカを置く形だ。
「私は大会前にイングランドはボールを持っていない時は4バック、持っている時は3バックでプレーするべきだと話した。
ボールを持っている時にはジョン・ストーンズが中盤に入る。それは彼がマンチェスター・シティでやっていることであり、彼はそれが世界で一番うまい。なので、イングランドでもそれを使わない手はない。
その代わりにサウスゲイト監督は、これまでの4試合で4バックを選択し、ボールを持とうが持つまいが、かなり堅いプレーを続けてきた。ストーンズが前に飛び出すシーンは、ほとんど見られなかった。そのせいで、ピッチ上のどこにいてもスペアマンやオーバーロードになる状況(数的有利)を作り出すのが本当に下手だった。
最近では、システムが流動的であるため、様々なエリアをオーバーロードのターゲットにすることができ、その方法で勝つことが多いが、イングランドはそれを十分に試みていない。イングランドは決まったパターンやチームとしてそれをやっているわけではないので、オーバーロードを得るための別の方法を見つけなければならない。私がDFラインからボールを持ち出すときによくやっていたことだが、個人でブレイクアウトすれば相手選手の一人がポジションを外れるため、攻撃に使える選手が生まれる。
今大会ではウィングをうまく使えていない。ルーク・ショウは左ウィングバックに最適だが、(怪我明けで)フィットする可能性は低い。なので、そのサイドにはサカを置く。
チームにはベストプレイヤーを配置したい。サカは左サイドバックで育ったので、フォーデンやパーマーに左サイドバックをさせるのとは違う。
サカは右ウィングを自分のポジションにしているため、今は左サイドバックでプレーしたくないという気持ちはわかるが、EUROで勝つためならどこでもプレーすると思う。監督が彼に尋ねれば、それがわかるだろう。
もう一方のサイドバックには、これまでカイル・ウォーカーが起用されてきたが、彼は攻撃の脅威というよりも、セーフティネットを提供するためにチームに加わっている。
しかし、アレクサンダー=アーノルド、キーラン・トリッピア、サカ、あるいはパーマーといった選手には、サイドからもっと前に出て行ってもらうことができる。
3バックでプレーする場合の唯一の心配は、試合中によくあるように一歩下がると5バックになってしまうことだ。そうなれば、例えばサカやトレントがもたらす攻撃的な要素はまったく見られなくなる。その代わりに、彼らは後ろに下がって、自分たちのプレーの弱い部分に集中するように求められる。
なので、2人のウィングバックをできるだけ高い位置にキープさせなければならない。そうすれば、このシステム変更には大賛成だ」
そのうえで、リオは「イングランドがこれまで受けてきた批判の多くは、人々がもっと創造性や攻撃的なセンスを見たいからだ、しかし、後ろからドアを開けておくわけにはいかない。頭の中でFantasy Football(サッカーゲーム)をするのは簡単で、才能あるFWについて考えるだけでいい。しかし、相手の脅威とのバランスを考えなければならない」とも指摘していた。
イングランドは準々決勝でスイスと対戦する。サウスゲイト監督はどのような布陣で挑むだろうか。