パリ五輪のメンバー18名が発表され、選出されたシント=トロイデンの山本理仁と藤田譲瑠チマがオンラインでの囲み取材に応じた。
二人は同じ東京ヴェルディのユース出身。トップ昇格後、山本はガンバ大阪、藤田は徳島ヴォルティス、横浜F・マリノスを経て、昨夏シント=トロイデンで再会を果たした。
昨季の成績は、山本が33試合0得点、藤田が25試合1得点2アシスト。元ヴィッセル神戸の指揮官で日本人に理解があるトルステン・フィンク監督(現ヘンク)のもと出場機会は多かったものの、先発はそれぞれ7試合と12試合にとどまっている。
山本は「こっちに来てプレースピードだったり強度というのは、周りが上がってるので僕も自然と上がったのかなと思います」と成長を実感している様子。ただ「結果のところで自分のポジションはゴールだったりアシストという結果を求めてやっていかなきゃいけないと思うので。そこは確実に足りてないですし、今シーズン自分に求めていきたいなと思ってます」と語った。
藤田は「1年やってみて『個人で戦える』ところは日本にいる時に比べたら少しは増えましたけど、一人でドリブルで剥がせる能力であったり、一人でボールを取り切る能力というのはまだまだ足りないなというのはプレーしてみて思います」と振り返り、「本当に強い相手と戦った時に全然出せない自分がまだいる。そういった能力というのはもっと必要かなと思います」と課題を口にした。
二人とも個の部分では確かな成長を感じているものの、当然ながら結果に対しては満足していないようだ。
パリ五輪本番ではU23アジアカップに引き続き藤田がキャプテンを務めることが予想され、この二人がボランチとして中盤を任される可能性が高い。この1シーズンの経験をどのように還元してくれるだろうか。
世代屈指の逸材ながらパリ五輪メンバー18名に含まれなかった海外日本人11名
山本「試合を落ち着かせる、チャンスを作り出すところが(自分の)武器だと思うんで。そこは出していきたいですし、そういったところでチームに貢献できたらいいなと思っています」
藤田「チームのバランスを見ながら相手の危ないところを摘むこと。攻撃でいえばテンポが上がるパスを出す、中継役としてうまくチームを滑らかな攻撃というか、そういう感じにできればいいなと思います」