なでしこジャパンは25日、パリ五輪の初戦でスペインと対戦し、藤野あおばのゴールで先制しながら1-2の逆転負け。黒星スタートを喫した。

昨年の女子ワールドカップでは日本が4-0で勝利した両チームの対戦。13日の親善試合ガーナ戦で負傷した北川ひかるが間に合わなかった日本は、4-2-3-1のシステムを採用する。

GKは山下杏也加。DFは右から清水梨紗、南萌華、熊谷紗希、古賀塔子と並び、中盤の底に長野風花と長谷川唯。サイドは右に宮澤ひなた、左に清家貴子が入り、トップ下に藤野、1トップは田中美南が務めた。

ボールを持てる両チームということもあり、試合はお互い組織的に相手へ圧力をかけつつ隙をうかがう展開。

その中で、日本のほうが速い攻撃を狙いとして持っており、開始早々2分にショートカウンターで決定機を迎えるも、藤野のシュートはスペインGKカタ・コルの好守に阻まれる。

それでも日本は13分、ゴール前でファウルを受けると、藤野がガーナ戦を彷彿とさせる強烈なフリーキックを叩き込み先制に成功。

ただ、世界王者スペインも慌てることなく、22分に日本陣内深くで鮮やかなボール回し。最後はアテネア・デル・カスティージョのスルーパスをアイタナ・ボンマティが冷静に流し込み、試合を振り出しに戻した。

1-1で折り返した後半、日本は清家に代えて浜野まいかを右サイドへ入れ、宮澤が本来の左サイドへ移りウィングバックとなることで3-4-3へ移行。前半手を焼いたスペインの右サイドに対して手当を行う。

ただ、68分にアクシデント。清水が相手選手と対峙した際に右膝を痛めてしまい、無念の交代。高橋はなが最終ラインに入り、18歳のマルチDF古賀を清水の位置へと移す。

迎えた74分、清水の抜けた右サイドからマリオナ・カルデンテイがエリア内へ侵入。ワンツーで中央へ入り込む動きを日本選手は捕まえきれず、ゴール右隅への勝ち越し弾を許してしまう。

日本はその後、バックアップからメンバー入りした千葉玲海菜や守屋都弥を投入。4-4-2の形に戻して同点を目指したが、正確な技術と戦術眼でボールを支配するスペインが一枚上手だった。

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先制しながら後半やや受け身となってしまったことで逆転負けを喫した日本。それでも得失点差を-1に抑えることには成功し、次戦は28日(日)にブラジルと対戦する。

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