イングランド・プレミアリーグのCEOを務めているリチャード・マスターズ氏は、「チェルシーに対する捜査はほぼ結論に達した」と明かした。

問題となっているのは、2003年から2022年までロマン・アブラモヴィッチ氏によって経営されていたチェルシーの財務結果。

2022年5月に現オーナーのトッド・ボーリー氏がクラブを買収した際、そのアブラモヴィッチ在任期間の中に財務情報が不完全な部分を発見しており、それをプレミアリーグへと自主的に報告していた。

メディアによればそれはアブラモヴィッチ氏ら経営陣がオフショア企業を利用して代理人や関係者と取引を行い、不正な形でチェルシーに利益をもたらしていたという事例だという。

これらによってチェルシーは数千万ポンドに至る不明な会計があり、公式に申告されなければ金融規則に違反するものの可能性があるとのこと。

すでにUEFAは2012〜2019年の違反に対してチェルシーに1000万ユーロ(およそ16.1億円)の罰金処分を言い渡している。

また『Guardian』の報道によればサミュエル・エトー、ウィリアン、エデン・アザール、アンドレアス・クリステンセンらの移籍に関する取引にも不正な動きがあったとのことで、捜査の対象となっていた。

例えばクリステンセンについては、アンドレアスとの契約を締結した際に父親のステン・クリステンセンをスカウトとして雇用しており、4年間で65万ポンド(およそ1億円)を提供していたそう。

ただステン・クリステンセンはその間ブロンビーのゴールキーパーコーチとして働いており、スカウトとしての勤務実態がなかったとも。

『Daily Mail』によれば、リチャード・マスターズ氏はこの件に関して「我々が話しているのは歴史的なことだ。クラブ側が以前のオーナーの下で起こった事件について我々に告白するというのは複雑だ。言えるのは捜査が結論に達しつつあるということだけだ」と話したそう。

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いくつかのメディアではチェルシーに対して補強禁止処分が課せられる可能性も示唆されている。

しかしながら、チェルシー自身が不正について自ら報告したこと、そしてかつてのオーナー陣が行っていたものであることから、そこまで厳しいものにならないのではないかという分析もあるようだ。

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