ロンドンの大学に通うアーセナルサポーターのスヘル・アリさんは昨年5月、アーセナルがノッティンガムフォレストに0-1で敗れた試合の後、アーセナルのイングランド代表FWブカヨ・サカに対し「お前はクソ猿だ」「俺がこれまで見てきた中で一番クソなウィングだ」など複数の人種差別発言を含むボイスメッセージをX(旧Twitter)に投稿した。
イギリス紙『The Sun』は11日、アリさんは投稿の事実は認めているものの、攻撃的な発言はあくまでプレーに対するものであり、人種差別的な意図はなかったと主張していると報じた。加えて、アリさんの弁護士は彼がサカと同じくナイジェリアにルーツを持っており、この発言が衝動的なものだったとしている。
現在イギリスでは、SNSへの投稿に端を発するヘイトクライムが加速しており、政府はインターネット上の投稿に関しても厳しく取り締まると声明をあげている。アリさんに対してはまだ判決は確定していないが、現地メディアは概ね懲役刑になるだろうという見解のようだ。
アリさんが発言を投稿した試合はアーセナルの敗戦によりマンチェスターシティの優勝が決定した試合だった。サポーターの怒りは当然理解できるが、軽率な投稿で身を滅ぼす前に一呼吸置くことが重要だろう。