J2いわきFCは22日、ホーム水戸ホーリーホック戦に向けてJヴィレッジスタジアム(福島県楢葉町、広野町)で練習を公開。今季J2ジェフユナイテッド千葉から完全移籍で加入したFWブワニカ啓太がJ1昇格プレーオフ(PO)圏内6位入りに向けて意気込んだ。

この日行われた練習はスプリントも駆使した内容が多く、ハードな練習内容に苦悶(くもん)の表情を浮かべる選手もいた。ピッチを何度も往復したブワニカも「きつい」と悲鳴に近い声をあげながらも、足を止めずに走り切った。

今季千葉から加入したストライカーは「正直(いわきは)めっちゃきついです(笑)。千葉も時間が短いながらもきついけど、いわきは時間も長くてハードなので最初はまったく慣れなかったです」といわきのフィジカル、スプリントトレーニングのメニューに衝撃を受けたという。

ただ激しいトレーニングは身体に大きな変化が表れている。バーベルを用いたトレーニングでは、クリーンは40キロから90キロ、スクワットも60キロから150キロとパワーが大幅に上がった。

そしてシーズン開始前の体重が83キロだったが、現在は78キロに減量とパワーとキレが出る身体に生まれ変わりつつある。

「筋トレも自分でやったりしているので、シーズン前に比べたら(バーベルトレーニングなどで)重い重量を持ち上げられるようになりました。最初に比べたら全然絞れてきているので、いい身体になっていると思います。チームには徐々に馴染んで、成長していると思います」と胸を張った。

今季はリーグ戦20試合出場もゴールはゼロと結果を出せていない。チームはFW谷村海那がリーグ戦17得点、続くFW有馬幸太郎がリーグ戦9得点と2選手がゴールを量産している。チームで3番目に得点が多い中盤のMF山口大輝がリーグ戦5得点2アシストと奮闘しているものの、谷村と有馬の決定力に依存気味となっている。

チームは直近3試合で勝利から遠ざかっており、谷村、有馬以外のアタッカーの奮起も求められている。

ブワニカは「攻撃の選手は数字が大事なので、個人で考えれば得点を取っていけたらと思っていますけど」と前置きしながらも、「それよりチームの勝利が大事です」と出場すれば献身的なプレーでチームの勝利に貢献する意志を見せた。

練習で激しい守備を見せたブワニカ(右)

ブワニカは修徳高時代から高いポテンシャルを秘めていると、数多くのJリーグクラブから注視されていた逸材だ。今季リーグ戦でネットを揺らせていない悔しさはあるが、まずはチームの勝利に全力を尽くす構えだ。

「このチームで僕もPOに行きたいです。まず自分たちは3連勝を目指して残りをやっていければと思っています」と意気込んだ。

残り試合はわずか3試合となった。PO圏内6位のベガルタ仙台と8位いわきとの勝点差は7ポイント離れているが、いわきイレブンは諦めていない。総力戦の構えでPO進出に向かって励んでいる。

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今月26日午後1時50分にハワイアンズスタジアムいわきで開催される水戸戦での勝利を皮切りに、残り試合で白星を重ねてJ1昇格PO出場をつかみ取る。

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