今月7日に開催されたUEFAヨーロッパリーグリーグフェーズ第4節アヤックスvsマッカビ・テル・アヴィヴ戦後にアムステルダムで反ユダヤ主義暴動が発生し、57人がオランダ警察に逮捕されたとイングランド紙『The Daily Star』が8日報じた。
同紙によると、試合後に反ユダヤ主義者による暴力行為が発生し、オランダ警察はこの暴動により57人が逮捕された。
ディック・スホーフ首相は「イスラエル人に対する完全に容認できない反ユダヤ主義の攻撃だ」とこの暴動を強く非難した。
さらにスホーフ首相は自身のX(旧Twitter)を更新し、「アムステルダムからの報道を恐怖とともに追った」と投稿。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と当該事案を電話で話し合った上で「犯人は追跡され、起訴される」と確約したと述べた。
同紙によると、ネタニヤフ首相とスホーフ首相はオランダ国内にいるテルアビブファンに向けて救難機を要請したという。
さらにネタニヤフ首相の事務所の声明によると、ネタニヤフ首相はショーフ首相に「イスラエル国民に対する計画的な反ユダヤ主義攻撃を極めて深刻に受け止め、オランダのユダヤ人コミュニティの警備強化を要請する」と伝えたという。
オランダのメディア『AT5』は反ユダヤ主義者との衝突は深夜に発生されたとされ、アムステルダム市内中心部で多数の喧嘩や破壊行為があったという。またSNS上に暴力的な画像があふれたが、詳細はほとんど確認されていないと伝えた。
『The Daily Star』によると、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領は、オランダ政府に「攻撃を受けているすべてのイスラエル人とユダヤ人を保護し、発見し、救出する」と求めた。
「今朝、私たちは恐怖を目にしています。10月7日以来、二度と見たくないと思っていた衝撃的な画像や動画です。オランダのアムステルダム中心部で現在、マッカビ・テルアビブのファンとイスラエル市民に対する反ユダヤ主義の虐殺が行われています」と同大統領は声明で述べた。
アヤックスは古くからユダヤ系市民との関わりが深く、スタジアム内でアヤックスサポーターがイスラエル国旗を掲げるほどに友好的な関係を築いてきた。イスラエル国内でも人気のクラブなだけに、今回の暴動は両国内で暗い影を落としそうだ。