11月に日本代表デビューを飾った後藤啓介は、191cmの長身を誇る20歳の大型ストライカーだ。
ジュビロ磐田時代に17歳で初ゴールを決めると、ベルギーの名門アンデルレヒトに青田買いされた。
今シーズンは、アンデルレヒトから日本人選手が多く所属するシント=トロイデンにレンタル移籍すると、公式戦7ゴールとブレイクし、代表デビューへとつなげた。
アンデルレヒトは後藤を高く評価しているため、シント=トロイデンへのレンタル移籍に買い取りオプションを付随させていない。
13日にはシント=トロイデン対アンデルレヒト戦が行われるが、後藤をめぐる両チームの監督の発言が話題になっているようだ。
『VP』によれば、アンデルレヒトのベスニック・ハシ監督は、後藤を来年1月にチームに復帰させる可能性に言及したものの、契約にレンタル移籍の早期打ち切りオプションは含まれていないという。
「彼はウェルカムだ。我々はFWの競争が欠けている。もし、後藤が戻ってくるなら、退団した時とは違う立場になるだろう」
後藤はアンデルレヒトでの出場機会が限られていたために新天地を求めたが、もし復帰すればプレータイムが与えられることを示唆した形だ。
ただ、シント=トロイデンのワウター・ヴランケン監督は、この発言に驚いていたという。
「アンデルレヒトが試合前にあんな風に彼の気持ちを探ろうとするのは驚きだ。しかも、レンタル契約に呼び戻し条項がないことは重々分かっているはず。
(後藤とこの件について話し合うのか)いや、彼はそういったことについてとても冷静だし、ここで幸せにしている。今週の練習でのインテンシティも非常に高かった。
ここ数週間のようにアンデルレヒト戦でも再び活躍してくれることに期待したい」
契約上、後藤が1月にアンデルレヒトに早期復帰する可能性はないようだ。
後藤は、来シーズン復帰するはずのアンデルレヒト相手にどんなプレーを見せるのか注目される。
筆者:井上大輔(編集部)
