2026年ワールドカップで日本と対戦するオランダの国内リーグでは多くの日本人選手が活躍している。
NECの佐野航大もそのひとり。彼は今年6月に日本代表デビューを果たした22歳のMFで、兄である海舟も日本代表選手だ。
佐野は岡山県出身でファジアーノ岡山でプロになると、19歳だった2023年夏にNECに引き抜かれた。
小川航基と塩貝健人も所属するNECにおいて、佐野は卓越したサッカーセンスを見せつけている。
昨シーズンのオランダ王者であるPSVが今夏から彼を注視している。この冬の獲得が噂されており、すでにPSVは佐野にオファーを提示した可能性が高いとの情報もある。
そうしたなか、NECのディック・スフリューデル監督は、『ESPN』の番組で、佐野の移籍を心配しているかと聞かれるとこう話していたそう。
「心配はしていない。佐野は多くのクラブの補強リストに入っている。
最高の選手を売却したくはないが、最終的にはクラブと財政に対処しなければならない。シーズン途中にそういうことが起きないことを願う。
彼はまだ成長する必要がある。相手のペナルティエリア付近でもっと危険な存在になる必要がある。素晴らしいシュートを持っている、右も左もね。佐野には最終的には次のステップにつながる前進の道が開かれるだろう」
NECは前半戦を4位で終えており、シーズン途中の1月に佐野を放出することは避けたいようだ。
一方、『Forza NEC』によると、佐野本人はPSV移籍説についてこう話したそう。
「PSVの関心については耳にした。今日、記事を読んだからね。
それについては考えていない。まったく気にしていないわけではないけれど、気にしすぎるとNECに集中できなくなる。
すでに夏には自分の代理人とPSVがコンタクトしていた。今回もそうなのかは分からない。
舞台裏で起きていることは分からない。将来的にはステップアップするプランがあるけれど、今はNECの選手。どうなるかは分からないけれど、それは考えていない。
もちろん、ビッグクラブが興味を示してくれるのは光栄なこと」
夏の時点でPSVから接触があったという。
佐野の市場価値は600万ユーロ(約11億円)だが、もしNECが売却する場合にはそれを上回る金額を求めるとも伝えられている。
筆者:井上大輔(編集部)
