崩壊寸前の守備...脱却のカギはミドルブロック
守備はまず形を作り直すべきだ。このFC東京戦では、ハイラインの裏をしつこく狙われ、何度もピンチを招いた。また、中盤の強度が低く、奪い合いになった際に粘った守備ができないために、ボランチに前を向かれて優位を作られる場面が多かった。
中盤が抜かれると角田とキニョーネスだよりになることが多く、彼らに対する負荷も大きい。実際キニョーネスは足の違和感で前半終了後にベンチに下がった。
また、前半開始39秒と後半開始50秒の失点はいただけない。序盤の気のゆるみからか、ボールホルダーに自由を与えたことで、長倉幹樹とマルセロ・ヒアンにあっけなく背後を取られ撃沈した。
昨季を含め今季もF・マリノスは、先制された試合での逆転が少ない。先制されたらずるずると後手に回ってしまい、自らの首を絞めるゲームが多い。このような現状だからこそ、こういった軽率な失点は避けていかなければならない。
これはハイラインを実現するうえで重要なプレスの強度が低いことが根本的な原因である。前線の谷村から、サイドにかけるプレスも間合いが遠いのとスピードのオンオフが分かりにくく、後ろの選手がギアを上げるタイミングを見図る場面が続き、相手のボランチが落ちてきてフリーで前を向き、ロングボールでサイドに散らしたりという場面があった。
中盤もプレスをかけた時の距離感が少し遠く、相手が扱える位置でボールを触らせてしまっている。なによりこのプレスの強度が低いことで、キックオフのタッチラインへのロングボールが全く意味をなさなくなっており、ただ前に蹴って相手にボールを渡しただけになっている。
この状況を打開するためにはまずミドルブロックを敷くことだろう。現在のF・マリノスはセカンドボールが拾えていない。こうすることで相手の中盤を封じ込め、セカンドボールを拾いやすい体制ができる。さらに、ウイングの選手も守備に戻ってくる選手が多いため、サイドに出た時に中央をつぶすことが可能だ。
可変型にすることで相手のスクランブル型の攻撃にも柔軟に対応できる。また、守備の決め事も比較的決めやすいため、誰がどこで守備をしてスペースを埋めてボールホルダーにどのくらい寄せに行くかが明確に定まるというメリットがある。少し不安定な守備ラインの再建に加え、センターバックの負担も減る可能性がある。
F・マリノスは次節、ホームでジェフユナイテッド千葉とのゲームを迎える。17年ぶりのJ1での顔合わせをF・マリノスは勝利することができるか。試合は14日(土)13時にキックオフされる。
筆者:隈崎碧
観戦専門のスポーツ大好き現役高校生。幼少期から選手名鑑を愛読書とし、データバンクとして家庭内の外付けハードディスクの役割を果たしている。サッカーの他、駅伝、野球にも精通、聞かれりゃなんでも応えたい情熱により、日々観戦の研鑽を積んでいる。



