続いては、最終予選でイラン、UAE、カタールなど強豪がひしめくグループを2位で突破したウズベキスタン。

ウズベキスタン(アジア)

画像: ウズベキスタン(アジア)

この国を代表する選手の一人として挙がるのが、やはりマンチェスター・シティでプレーするDFアブドゥコディル・フサノフ。今季は途中から主力としてスタメン出場を続け、最終的にプレミアリーグで21試合に出場。抜群のカバーリングセンスと対人で一気に評価を高め、出場した試合で高評価を残し株を上げた、脂の乗っているプレイヤーだ。

他の選手を見てみると、今季ローマからトルコのバシャクシェヒルにレンタルされ、22ゴールと爆発したFWエルドル・ショムロドフがいる。

ただ、注目は監督のファビオ・カンナヴァーロだろう。長きにわたってカテナチオを支えたイタリアの英雄が、今度は指揮官としてW杯の舞台に戻ってくる。

基本のシステムは3-4-2-1。このチームの戦い方の特徴として、比較的自分たちでボールを動かす試合というより、受け身になって守る試合の方が多い。2025年11月のエジプト戦も、支配率は圧倒的にエジプトが上回っていたが、粘り強い守備で勝利を引き寄せ、2-0で勝利を収めた。

ただ、今月行われた親善試合のオランダ戦のような戦い方は極力避けていきたいところである。

現在のウズベキスタンは、守備のスタイルとしてハイラインを保ち、相手の低い位置でボールを回させるというより、ディフェンスラインを下げて守備から入るスタイル。今大会同組の3国はすべて足の速い選手が揃っており、まずスピードをとにかく封じ込めるという点に関しては効果的だ。

ただ、オランダ戦は後手に回った分、アイデア豊富な相手攻撃陣にゴール前で決定的な仕事をさせてしまい、自分たちで首を絞めるようなゲームをしてしまった。個の力も強いチームと対戦した時の守備の体制をどう整えるかは、この大会を戦うえで重要なテーマである。

ポルトガル、コロンビア、コンゴ民主共和国というかなり厳しいグループに入った分、どのように戦うかが見ものだ。

最後に紹介するのはヨルダン。昨年行われたアラブカップでは、サーレム・アル・ドサリを擁するサウジアラビアを粉砕し、決勝まで進んだ。惜しくも決勝ではモロッコに1点差で惜敗したが、アジアの中で間違いなく力をつけているチームの一つだ。

ヨルダン(アジア)

画像: ヨルダン(アジア)

注目選手で言えば、スタッド・レンヌで今季33試合6ゴール6アシストを記録したサイドアタッカーのFWムサ・アル・タマリだろう。今大会10番を背負う彼が攻撃の中心となって組み立てるシーンは多い。

攻撃の軸をサイドに置いているチームとして、彼の働きはチームとして欠かせない。彼以外の選手はほとんど自国のリーグでプレーしている選手であり、起用法にも注目が集まる。

システムは3-4-3がメイン。3トップのシャドーとウイングバックがうまく関係してゴールまでもっていくのが基本的な形だ。彼らの攻撃力はアジアの中でも上位に位置している。最終予選では韓国やイラクなどの強豪と当たりながらも、16得点をマーク。攻撃には絶対的な自信がある。

ただ、守備に関しては少し問題がある。負けた試合のデータを見ると、敗戦したほとんどの試合で前半に点を取られている。親善試合のコロンビア戦も前半41分に、スイス戦も28分と33分、45+10分に、上述のアラブカップ決勝も4分に先制弾を浴びた。

本戦を戦う上で、前半から強度を高めていくことが重要である。攻撃の武器を生かすには、まずは自分たちが作った守備の型に相手を嵌めることが大事だ。これがうまくいけば、本戦での躍進も夢ではない。

出場国が増えて、見どころが多くなった分、初出場の国にもフォーカスが当たりやすい。この4ヵ国がどのような戦い方を見せるかに注目だ。

筆者:隈崎碧

観戦専門のスポーツ大好き現役大学生。幼少期から選手名鑑を愛読書とし、データバンクとして家庭内の外付けハードディスクの役割を果たしている。サッカーの他、駅伝、野球にも精通、聞かれりゃなんでも応えたい情熱により、日々観戦の研鑽を積んでいる。

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