W杯で採用された新ルールが、ヨーロッパにおいては採用されないことになったようだ。
『So Foot』によれば、欧州サッカー連盟(UEFA)は、ピッチ上で口を覆って相手選手と会話する行為について、一律に制裁を科す方針はないことを明らかにしたとのこと。
先日閉幕した2026年ワールドカップでは、かつてニューカッスルでもプレーしたミゲル・アルミロン(現アトランタ・ユナイテッド)が、この新ルールの犠牲となった。
また、決勝トーナメントではメキシコ戦でエクアドルのピエロ・インカピエが同じケースでレッドカードを受け、大会を通して二人目の「犠牲者」になった。
相手選手と話す際に手で口元を隠したことで一発退場となるのは、FIFAが差別的な暴言を避けるために導入した「口を覆う行為=即レッドカード」という厳格な規律の影響である。
このルールは、以前ベンフィカのプレスティアンニがヴィニシウス・ジュニオールに対し、口を覆いながら人種差別的かつホモフォビア(同性愛嫌悪)的な暴言を吐いたとされる事件をきっかけに制定されたもの。しかし、UEFAはFIFAのこの方針に追随しない構えだ。
UEFAは今週木曜、来シーズンから始まる欧州でのコンペティションにおいて、このような一律の罰則は適用しないと発表したとのこと。
ヨーロッパにおいては状況をケースバイケースで判断する責任を主審に委ねる方針で、退場処分が妥当かどうかはその都度評価されることになる。声明では「このような行為から派生、あるいは関連する調査や懲戒手続きを妨げるものではない」としており、暴言の内容自体は引き続き処罰の対象になるとしている。
とはいえ、審判の裁量に委ねることで、この問題を巡る議論や混乱は今後も続くことになりそうだ。果たして2028年にイギリス&アイルランドの共催で行われるEUROではどのような扱いになるだろうか。
筆者:石井彰(編集部)
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