国際サッカー連盟(FIFA)が、加盟する211協会すべてを参加させる「U-15ワールドカップ」の創設を検討していたことが分かったという。
しかも、これは単なる育成年代の国際大会ではなく、民間資本を導入し、大規模な放映・スポンサー事業として商業化する案まで話し合われていたとのことだ。
『The Athletic』によると、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は過去1年間、外部投資家とU-15世代の世界大会について協議していたようだ。そのモデルとして参考にされていたのは、アメリカで大きな人気を集める野球の「リトルリーグ・ワールドシリーズ」だった。
FIFAは2025年12月の理事会後、U-15年代の新しい世界大会を創設する方針自体は公表していた。通常より短い試合時間、小さなピッチを採用し、初年度は男子のみで開催。その後2027年から女子大会も実施する計画だった。
しかし、その商業化構想までは明かされていなかった。報道によると、元メキシコサッカー連盟コミッショナーのフアン・カルロス・ロドリゲス氏らが具体的な提案を作成していたほか、チェルシー会長でロサンゼルス・ドジャースの共同オーナーでもあるトッド・ベーリー氏が率いる投資会社エルドリッジ・インダストリーズも関わっていたという。
大会会場の候補に挙がっていたのは、アメリカ・フロリダ州オーランドにある「ESPN ワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックス」。ディズニーワールドの近郊に位置する大型スポーツ施設で、ESPNがアメリカ国内で大会を放送する構想も検討されていたようだ。さらに、ディズニーで開会式や閉会式を行う案も含まれていたという。
FIFAに加盟する211協会すべてが参加し、一次ラウンドでは32グループに6~7チームずつを振り分ける方式が想定されていた。
また、最初は放映権料を取らず、多くのテレビ局やストリーミングサービスで無料に近い形で広く放送することで大会の知名度を高めた後、スポンサー契約や各地域の放映市場を拡大する予定だったようだ。
ただU-15大会の民間資本導入案は2026年ワールドカップ開幕直前に棚上げされたようで、ロドリゲス氏やエルドリッジ側には、FIFAから「この構想を進めない方針になった」と伝えられたという。
その後、FIFAは6月24日にU-15大会をアゼルバイジャンの首都バクーで開催すると発表。現段階では外部投資を伴わない形で実施される見込みとなっている。
筆者:石井彰(編集部)
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