現代サッカーで重みを増している「ラインブレイク」という概念。パス一本で前線、中盤、最終ラインを越えることだ。それができれば、攻撃の局面は一気に進む。
『Football365』は、データ分析会社Gradient Sportsの数字をもとに、2026-27シーズンのプレミアリーグで最も多くラインブレイクパスを成功させている選手を紹介している。
なお、その定義は「相手の同じラインにいる2人の間を肩の高さ以下で通過し、なおかつボールを前進させたパス」だ。
6位:ヴィクトル・リンデロフ
所属:アストン・ヴィラ
ラインブレイクパス成功:35本
6位には元マンチェスター・ユナイテッドのCBであるスウェーデン代表DFヴィクトル・リンデロフ。成功数は35本だった。
リンデロフは比較的読みと足元の技術を評価されてきたCBだ。安定しているとは言い難いところはあるが。プレッシャーを受けても相手の位置を確かめながら、中央の味方へボールを差し込むことができる。アストン・ヴィラでも、その能力が組み立てに生きているようだ。
相手FWとMFの間に立つ選手へパスを届けられれば、守備の向きを一気に自陣ゴール側へ変えられる。そこで受け手が前を向けば、CBのパス一本で攻撃が数段階進んだことになるといえる。
5位:ユーリ・ティーレマンス
所属:マンチェスター・ユナイテッド
ラインブレイクパス成功:36本
DFが多く並ぶランキングの中で、5位に入ったMFがユーリ・ティーレマンスだ。プレミアリーグ全体で「パスを受けた回数」も5番目に多い。それだけチームが彼を経由して攻撃を組み立てているということでもある。
持ち味は視野の広さとパスレンジ。ショートパスでテンポを作り、相手中盤の背後へ縦パスを差し込み、逆サイドへ展開もできる。相手に的を絞らせない。
その一方で、TOP10のなかで成功率は最も低い76%だ。ラインを越えるパスはリスクが高く、失敗の可能性を承知で前へ進めようとしているとも考えられる。
ブルーノ・フェルナンデスらへ良い状態でボールを届けるには、その一つ手前で相手のラインを越えなければならない。36本は、彼が攻撃の入口を担っている証拠だ。
