ケインとリシャルリソンの存在

まだ移籍市場が活発に動いているため流動的な部分はあるが、トッテナムにはすでに世界的なストライカーが2人在籍している。

言わずもがな、イングランド代表のハリー・ケインとブラジル代表のリシャルリソンである。

ケインは1993年7月28日生まれの29歳。トッテナムでプロとなり、これまで3度の得点王に輝いた、プレミアリーグを代表する点取り屋だ。

イングランド代表でも84試合で58ゴールを記録している。

リシャルリソンは、カタールワールドカップでセレソンの9番を背負ったストライカー。1997年5月10日生まれの26歳で、昨年夏にエヴァートンからトッテナムへ加入した。

しかし昨季、27試合に出場しながらゴールは1点のみ。総額6000万ポンド(およそ109億円)で獲得したFWの大ブレーキは成績不振の一つの要因となった。

このオフ、ともに移籍が噂されている両選手。ポステコグルー監督自身もチームを自分色に染めるため選手の入れ替えには積極的な指揮官だ。

また、FWに関しては活躍する選手のタイプを選ばない柔軟さがある。仮にどちらかが移籍した場合、古橋のように違うタイプのストライカーをチームに加える可能性は十分あるだろう。

ただ、57歳のポステコグルー監督にとって今回のトッテナム監督就任はある種キャリアの集大成。ここで失敗すれば「その先」を見ることは間違いなく難しくなる。

そうしたなかで、自身が追及するアタッキングフットボールの“仕上げ”を担う大事なポジションに、プレミア未経験の古橋を果たして抜擢するだろうか?