女子ワールドカップ、なでしこジャパンが3-1の快勝を収めたラウンド16のノルウェー戦。

終了間際にこの日一番のビッグセーブを決め、勝利を大きく手繰り寄せたのが、守護神の山下杏也加だ。

山下は1995年9月29日生まれの27歳。村田女子高校(※現在の広尾学園小石川高校)から2014年に日テレ・ベレーザへ加入すると、2年目には早くもリーグのベストイレブンに選出された。

2021年、WEリーグ開幕を前にINAC神戸レオネッサへ移籍すると、初年度からリーグ制覇に大きく貢献。チームとして20試合で9失点という驚異的な守備力を発揮したこともあり、記念すべきWEリーグの初代MVPに輝いている。

日本女子サッカーのトップリーグにおいてGKがMVPを受賞したのは初めてのこと。170cmの体格に鋭いシュートストップ、左足の正確なキックを持つ現代的なGKは、文字通り日本サッカー史に名前を刻んだ。

走ることが苦手だったという山下杏也加。高校1年でFWからGKへ転向し、高校2年の時にはJFAによる次世代のなでしこGK育成プロジェクト「スーパー少女プロジェクト」に参加していた。