グループA



第6節
アル・ジャジーラ (UAE) 2-1 エステグラル (イラン)
アル・アハリ (サウジアラビア) 0-1 アル・ガラファ (カタール)

第5節を終えた時点で2チームが既に決勝トーナメント進出していたグループAは、首位が入れ替わりアル・ガラファがトップに立つ結果となった。

アル・ジャジーラのホームに乗り込んだエステグラルは首位を守りたかったところだが、前半に先制したことで逆に後半のパフォーマンスを落としてしまったことが仇となった。後半はアル・ジャジーラの精力的な攻めに劣勢となり、51分に一発のフィードボールでソビスにシュートを許し、キーパーが弾いたボールが運悪く相手の元に転がり失点。さらにその直後にタレク・アハメドの強烈なロングシュートを決められ、結局敗戦を喫した。

逆にアル・ガラファは幸運だった。決勝トーナメント行きを決めていたアル・ガラファはアラウージョ、ジュニーニョ、マフムードといった主力を温存しパフォーマンスが悪く、アル・アハリに終始劣勢を強いられた。ところがアル・アハリは決定力を欠き、アル・ガラファが終了間際に得点を奪取し勝利を得る結果となったのである。


グループB



第6節
ブニョドコル(ウズベキスタン) 4-1 アル・ワフダ (UAE)
ゾブ・アハン (イラン) 1-0 アル・イテハド(サウジアラビア)

なんと昨シーズンの準優勝チームであるアル・イテハドが、ゾブ・アハンに敗れて決勝トーナメント進出を逃すというサプライズが起こった。累積警告でエースストライカーであるアルジェリア代表ジャヤを欠き、サウジアラビア代表の若手FWナイフ・ハザジも怪我明けでスタメンで起用できないアル・イテハドは、なかなかペースを握れなかった。自慢の中盤のタレントを生かしたポゼッションは可能であったが、攻撃では決定力を欠き、守備ではハラトバリとファルハディのドリブルに四苦八苦。そして59分にバックパスのミスから失点すると、ゾブ・アハンの体を張った守備にゴールを奪うことが出来ず、敗戦を喫したのである。

このアル・イテハドの敗北で決勝トーナメントへの切符をゲットしたのがブニョドコルだ。アル・ワフダは徹底的に引きこもって守備を固めたが、元々最終ラインに安定感がないチーム。その弱点を利用し、サイドから積極的にクロスボールを放り込み、マークミスを誘った。前半にリヴァウドのヘディングで先制すると、その直後にもキーパーがクリアを空振りしたところを突いてデニウソンが追加点。後半にもハサノフのグラウンダークロスからデニウソンがシュートを決め、最後にはボランチのハイダロフが「GLベストゴール」と言ってもいいロングシュートで4点目を奪った。ロスタイムにはPKで一点を返されるも、圧倒的な差で勝利した。


グループC



第6節
アル・アイン (UAE) 2-0 セパハン (イラン)
アル・シャバブ (サウジアラビア) 2-1 パフタコール (ウズベキスタン)

以前の記事で本命だと書いていたセパハンが最終節でアル・アインに敗北した。ここまでなかなか結果を残せずにいたアル・アインであるが、UAE勢の中では守備力に関しては上のレベルにある。獲得したエメルソンが怪我もあってパフォーマンスが上がらない中、ワントップを務める元アルゼンチン代表の点取り屋ホセ・サンドがPKも含めて2点を決める活躍。セパハンはこの敗北で勝ち点は8のままとなる。

一方、1時間遅れで始まったアル・シャバブとパフタコールの試合は、31分にアンドレーエフのシュートのこぼれ球をカリモフが詰めてアウェイで戦う後者が先制点をあげ、セパハンの敗北が決まった時点で0-1。アル・シャバブは引き分け以下では敗退が決まるため、完全に追い詰められた状態だった。しかしクレツトフの退場もあって引きこもるパフタコールを粘り強く攻め立て、66分にPKを獲得して同点に追いつくと、終了間際の87分についにフラヴィオが逆転ゴールを決めた。カマーチョ、フラヴィオ、アル・ギザニとショートパスを繋いでの鮮やかな連携だった。これまでカウンターを武器としていたアル・シャバブだが、確実に勝たなければいけないこの試合で選択したのは、タッチ数少なく、速くショートパスを回す攻撃的な戦術であった。カウンターを受けて前半に失点したものの、受け身にならず攻め続けたことが功を奏したとも言える。


グループD



第6節
メス・ケルマン (イラン) 3-1 アル・ヒラル (サウジアラビア)
アル・サッド (カタール) 2-2 アル・アハリ(UAE)

アル・ヒラルが既に決勝トーナメント進出とグループ首位を決めていたグループD。残り1つの椅子は、ようやくイランリーグ残留を勝ち点1差で決め、気持ちに余裕が出来たであろうメス・ケルマンが手にした。

ほぼ全員が控え中心というメンバーで望んできたアル・ヒラルに対し、メス・ケルマンは試合開始直後に隙を突いたエデル・ルシアーノが左サイドから飛び出してシュートを決め、僅か1分で先制点を奪取。51分にはアル・フレイディのドリブル突破で守備を破られ、アル・マフヤニにゴールを決められて同点に追いつかれたものの、77分にコーナーキックからのこぼれ球を拾ったザウトロンがシュートを決めて再びリードを奪う。さらにロスタイムにもアル・デアイエのキックミスからラジャブザデーで追加点を奪取し、3-1で勝利した。

敗北したアル・ヒラルは完全な消化試合であり、勝ち点上は関係ないもの。しかし、チームを支えていたアル・フレイディが退場してしまい、決勝トーナメント1回戦に出場できなくなるという致命的なミスを犯してしまった。相手となるブニョドコルにとっては朗報だ。

一方、勝利さえすれば決勝トーナメント行きが決まっていたはずのアル・サッドは、アル・アハリと引き分けてしまうという大失態を犯してしまった。カウンターでバレーに先制点を許したものの、それからフェリペ・ジョルジュのフリーキックで同点にし、さらにショートコーナーからタラル・アル・ブロウシのゴールが決まり、僅か7分で逆転。ところが後半ロスタイムに再び失点して引き分けに持ち込まれ、GL突破の可能性は潰えた。アル・サッドは攻撃力はあるもののカタールのチームらしく守備に弱点があり、この試合でもポストに何度も助けられていた。結局それが最後まで足を引っ張った格好であった。


この結果、5月11日と12日に行われる決勝トーナメント1回戦の組み合わせは以下の通りとなった。

アル・ガラファ(カタール) VS パフタコール(ウズベキスタン)
アル・シャバブ(サウジアラビア) VS エステグラル(イラン)
ゾブ・アハン(イラン) VS メス・ケルマン(イラン)
アル・ヒラル(サウジアラビア) VS ブニョドコル(ウズベキスタン)

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