Italy
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1
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0-1
1-1 |
2
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Mexico
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ボヌッチ |
89' |
得点者
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17' 84' |
ベラ メディナ |
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シーズン終了後、最初の強化試合となるイタリアに仕上がりの違いを見せ付けるよう、終始ボールポゼッションを高め、展開を有利に進めたメキシコは、前半にドス・サントスのクロスをベラが、後半にはカウンターからメディーナが決めて2得点。イタリアは試合終了間際にセットプレイからボヌッチのゴールで1点を返したが、内容で完勝のメキシコが先月から続く過密日程の“強化試合ツアー”8試合を世界王者から初勝利という最高の形で締めくくった。
先日の弟ジョナタンの落選に酷く落胆していたドス・サントスと強化試合の期間中、決して動きは悪くないながらも無得点だったベラ。周囲の心配の声を払拭する“黄金コンビ”の復調で堅守イタリアを撃破したメキシコは、この試合も追加点を確実に決めていればもっと楽に勝てただろう。得点の好機を逃す場面は相変わらず多いが、イングランド、オランダ、イタリアと優勝候補にも挙げられる強豪国に対しても怯まずメキシコらしいサッカーで互角以上に渡り合ってきた。連戦による体力の消耗は心配だが、いつになくポジティブな精神状態で本番を迎えられそうだ。
一方のイタリア。世界中を油断させる“死んだふり作戦”なのだろうか?序盤こそピルロ絡みでチャンスを作る場面があったが、攻守に全体の運動量が少なくメキシコの連動した動きに付いていくことが精一杯。こなした試合数の差はあると言ってもあまりに体が重く、これからどれほど状態を上げられるのか心配になるほど元気が無い内容だった。この試合の収穫は限りなくゼロに近く、ベテラン勢の意欲の減退、肉体の限界さえ気になるところだが、メキシコがあれだけのチャンスで2点しか奪えなかった、与えなかったのに対して、このような状況でもセットプレーから一撃でゴールを決めるところはさすがだ。ここ数年の衰えが顕著なカンナバーロを下げた途端に得点が生まれ、最後に少しだけ勢いが付いた点は単なる皮肉であろうか。