2010-2011シーズンの戦いも終盤に差し掛かるなか、セグンダの首位争いが混沌の様相を呈している。
コパ・デル・レイ準々決勝でバルサに打ち負かされた後、リーグ戦でまさかの4連敗を喫し、首位から転げ落ちたベティス。そのベティスに替わりセグンダ首位に立ったラージョだったが、19日のヒムナスティック戦では降格争いをしている18位相手にホーム テレサ・リベロで思わぬ苦戦を強いられた。
前半終盤にセットプレーから喫した失点が重く圧し掛かり、焦りばかりが募る展開。後半にピティ、デリバシッチらアタッカーを投入して攻勢に出るが、ゴールの遠いまま時間が過ぎる。そんななか、後半31分に相手DFが退場。これで勢いづきたいラージョだったが、その直後 ラフタックルを仕掛けたダビド・アガンソに一発レッドカードの判定。上手くいかない試合展開にイラ立っていたエースが相手にお付き合いしてしまい、追い上げムードを台無しにしてしまう。さらに、このプレーで主審のジャッジに不満を溜め込んでいたスタジアムの雰囲気がさらに悪化し、線審に物を投げつけた観客がスタジアムから追い出される一幕も。そんな不穏な空気が漂うなか、ヒムナスティックが首位相手に金星を掴みかけた試合終了間際。ラインぎりぎりでボールを受けたピティが振り向きざまに得意の左足のシュートを放つと、これがゴール左隅に吸い込まれ、劇的な同点弾となった。
攻撃陣の不調と主審のジャッジにも苦んだラージョが勝ち点1を得るに留まった結果、今節でさらに首位が入れ替わることになった。同日に行われたテネリフェ戦を終了間際の得点で勝利したセルタがラージョを勝ち点1上回り首位に躍り出た。セルタは今シーズン2敗してしておらず安定感のある戦いを続けている。3位ベティスは20日に15位バヤドリッドとの対戦が控えているが、いずれにしろ今シーズンの覇権を争うのはベティス、セルタ、ラージョの3チームに変わりなさそうだ。
(筆:Qoly編集部 I)