Lille
|
2
|
1-0
1-1 |
1
|
Valenciennes
|
---|
ソウ アザール |
39' 90+2' |
得点者
|
59' |
ピュジョル |
---|
試合終了間際の劇的なゴールで、リールが勝ち点3を奪取。金曜日の試合で勝ち点が並んでいたレンヌが敗北したため、再び単独首位に躍り出た。
バルモンの欠場により4-4-2に近い形を選択したリールは、攻守ともにいつもの機能性を発揮する事ができなかった。マヴバとキャバイェは後方に残る意識を高めざるを得ず、3センター時のようなサイドと中の激しいポジションチェンジが頻繁に起こらなかった。また守備でも役割分担がうまく行かず、カウンターの際に入ってくる縦パスを止められなかった。
その為最終ラインは頻繁に下がることを余儀なくされ、中盤が間延び。ヴァランシエンヌの鋭いカウンターを何度も受けることになってしまった。
ただ、一方で相手の守備の綻びも利用することが出来ていた。これがリールにとっての命綱だった。
ヴァランシエンヌは4-1-4-1のポジションをほとんど崩さない性格を持つチームであり、攻撃に出た後や、最終ラインが下がったときにボランチの周辺にスペースが空いてしまうという欠点がある。飛び出しに長けたジェルヴィーニョやフローがかき回すことにより、相手も間延びさせることに成功。
結果、ソウやアザールが最終ラインの前でボールを収められる場面が増加し、打ち合いの展開に持ち込むことが出来た。
そして39分、ペネトーのキックを弾いたクリアボールが前線へのパスになったことが起点に速攻を成功させる。ソウがドリブルでビシェヴァッツを抜き、左に持ち込んでシュート。ゴールの左隅に決まる見事な得点で先制を果たした。
後半はヴァランシエンヌが「攻めに人数がかからなくなっても、先ずは守備のバランスを整えよう」と、中盤の選手がやや下がり目となった。そのためリールが攻勢をかける時間帯が長くなったが、59分に守備の綻びを突かれ追いつかれてしまう。
マテルがサイドから勢い良くドリブルで中央を突破。それを止められず守備が引きつけられたところでパスを繋がれ、フリーになったコアドがスルーパスを送る。シェジュがマークを外してしまいピュジョルの飛び出しを許し、リードを失った。
だが、今季好調で勝負強いリールの真骨頂はここからだった。
引き篭もって守備に人数をかけるヴァランシエンヌを攻め立て、両サイドを侵攻し押しこむ。75分にはデ・メロも投入し得点を狙う。
そして試合終了が近づいたロスタイムのこと。ペネトーが焦って投げたボールがミスとなり、それを奪ったリールはスローインを得る。素早くリスタートし、アザールがバイタルエリアに詰めていたマヴバとワンツーを成功させ、右サイドの裏に飛び出した。角度のないところからファーポストの際どいコースに決め、土壇場で勝ち越し点を奪取した。
(筆:Qoly編集部 K)